うそを帳消しにする「うそつき豆腐」を食べる伝統行事「八日吹き」が8日、鳥取市河原町渡一木の河原歴史民俗資料館で行われた。同町民俗行事を語る会の12人が豆腐を食べて心を清め、新年を迎える準備を整えた。
旧暦12月8日に行われていた民俗行事を、同会が約40年前から継承している。因幡地方では、この日に豆腐を食べると、1年間についたうそが帳消しになると言い伝えられている。
会員は、竹串に刺した木綿豆腐をいろりであぶり、「これで帳消し」「いっぱい食べよう」と笑顔で頬張っていた。
行事の前には、同館のすす払いも行い、竹にわらと福木を束ねたほうきで軒下や館内を掃除。同会の谷幸彦会長(86)は「うそと一緒にコロナも逃げてくれたらうれしい。気持ちもすっきりして、いい新年を迎えられそうだ」と話した。