八頭の低アル、ノンアル クラフトビール 醸造所が本格稼働

 八頭町安井宿にある、アルコール度数0・5%以下の低アルコール(低アル)やノンアルコール(ノンアル)に特化した専門クラフトビール醸造所が本格稼働し、20日から一般販売を開始した。関係者は「八頭ならではのブランドに育てたい」と意気込む。

 醸造所は、鳥取市内などで飲食店を展開する「トリクミ」(古田琢也社長)が運営している。昨年9月からビールと同じ製法にこだわったアルコール度数1%以下の低アルビールの開発を進めてきた。

 醸造所内に500ミリリットルの醸造釜1基とタンク3本を完備し、酸味が爽やかな「サワーエール」と、独特な苦みを楽しめる「セッションIPA」の低アルビール2種類を製造し商品化。すでに10月上旬に完成し、東京や大阪の飲食店用に販売してきたが、この日から同社の専用ホームページで一般販売を始めた。今後は月4千~5千本ペースでの出荷を見込んでいる。

 同社は、今年夏までの本格稼働を目指したが、納得いく味の追求や、コロナ禍の物流停滞で欧州からの資材輸入が困難となったことなどから、当初の計画より予定が遅れたという。

 別のビール醸造所に修業に行くなどし、酒造りをゼロから学んだ橋本龍寛醸造長(34)は「来年中には、ノンアルも含めて新商品をさらに3種類増やしたい」と意欲的。古田社長(35)は「国内の低アル・ノンアル市場は伸びている。地元食材を使ったビールを開発するなど、スピード感を持って事業を拡大したい」と話した。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事