「哲っちゃんは倉吉の希望」 大相撲幕下落合、初場所優勝 地元喜びに沸く

 大相撲初場所13日目の20日、倉吉市出身で幕下15枚目格付け出しの落合(19)=本名落合哲也、宮城野部屋=が優勝を決めた。史上初となる所要1場所での十両昇進に大きく前進し、地元関係者は喜びに沸いた。

 鳥取城北高時代に2年連続で高校横綱に輝いた落合。父の勝也さん(58)は、鳥取市西品治の同校で相撲部総監督の石浦外喜義校長とテレビ観戦し、大一番を見守った。強烈な右の突き落としを決めた息子の雄姿に「少し緊張していたが、今できる精いっぱいの相撲を取ってくれた」と喜んだ。

 石浦校長は今場所を振り返り「得意の低く速い立ち合いはできていない」と指摘しながらも「相手を受けきった上での全勝優勝はさすが」とたたえた。加えて「大相撲関係者らから礼儀がすごく良いと連絡をもらっている」と土俵外での対応にも太鼓判を押した。

 落合が相撲に触れたのは幼稚園時代。当時通っていた倉吉幼稚園(倉吉市仲ノ町)の園長だった西田直美(すなみ)さん(78)=同市関金町山口=は「うれしくて安心しました」と安堵(あんど)のため息を漏らした。演奏家の音楽を聴き涙を流した感受性の豊かさを思い出しながら「優しすぎる性格が心配なくらい。哲っちゃんが横綱を目指す姿は倉吉の希望」と一層の活躍に期待を寄せた。

 倉吉市は第53代横綱琴桜の出身地で相撲が盛ん。広田一恭市長は「角界入りの報告時に『朗報を待っています』と伝えたが、早速結果で答えてくれた。これからも市民みんなでしっかり応援していく」と喜んだ。市役所は優勝を祝う横断幕の準備を進めている。

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