今、フランスのいじめ厳罰化が国際的に大きな注目を集めています。
9月18日、フランス・パリ郊外の中学校で、同級生をいじめたとされる14歳の少年があろうことか授業中に逮捕され、教室で生徒たちが見ている前で手錠までかけられたのです。政府の報道官は「政府のいじめ対策に従ったものだ」「いじめの加害者に強いメッセージを送ることが目的だ」とし、「まん延するいじめを撲滅する手段であり、子どもたちを守る手段でもある」と説明したといいます。
▽功を奏するか、厳罰化
フランスでは、2022年3月に刑法が改正され、学校でのいじめが「犯罪」と規定されました。刑法適用年齢は13歳以上です。
学校でのいじめをきっかけに、被害者が8日を超える通学不能に陥った場合、5年以下の拘禁刑および最大7万5000ユーロ(約1200万円)の罰金。自殺または自殺未遂をした場合は、10年以下の拘禁刑および最大15万ユーロ(約2400万円)の罰金が加害者に科せられるのです(注:1ユーロ160円で換算)。
また、今年8月には法令により、いじめの加害者は、保護者の了解なしに、強制的に他市や他校に転校させることまで可能となったのです。
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