レジェンド出演のYouTube始動

関西の放送業界盛り上げに切磋琢磨

 2022年8月1日、20年以上にわたり現場を共にする放送作家の谷口隆三氏が『日本放送作家協会』関西支部の支部長に就任した。それに伴い私も事務局長を担当させていただくことになった。監事にはバラエティー、報道番組など第一線で活躍する蔭岡翔氏。業界的には若輩だが歴史ある職務に背筋が伸びる思いである。これを機に他業種クリエーターとの交流、トークイベント、後進の育成も積極的に行っていく。

 同日、『日本脚本家連盟』関西支部も「がっしゃん」の愛称で知られ、さまざまな番組を担当してきた放送作家・脚本家の東野ひろあき氏が新支部長に就任した。新体制が発表されると早速、2団体で合同の会議を実施。共通で取り組めるコンテンツを模索した結果、YouTubeで番組を制作することになった。

 タイトルは『がらがらがっしゃん‼』。東野氏をホストに放送作家、脚本家をはじめ番組プロデューサー、ディレクターなどをゲストに招きトークを展開。関西で語り継がれる伝説的な番組の知られざる裏話や秘話を深掘りしていく。タイトルのとおり、誰が…何が…飛び出すかわからない記念すべき第1回のゲストは、数多くのヒット番組を手掛けてきた疋田哲夫先生が出演。

 カメラがまわり自己紹介されると「(先生と呼ばれることに対して)俺の先生は、敬う先生やあれへん。ニックネームや」と答え現場の空気が一気に和んだ。職業としては広く知られるようになったが、実態はいまだ不明な「放送作家」のなり方について尋ねたみたところ「誰でもなれる‼」と即答。極意をお聞きしたところ「(当時なら)名刺、上等な万年筆、原稿用紙、格好のいいかばんを持参。あとは、サングラスをかけ…ひげを生やしたらいい」とのこと。「ほんまですか?」と思ってしまうが、自身を大きく見せる意味でも容姿や形から入るのは重要である。

 かつてお茶の間をわかした「あの頃の関西」が、好きな時間、好きな場所で視聴することができる。(コラムニスト)

 ■日本放送作家協会&日本脚本家連盟 関西支部『がらがらがっしゃん‼』https://youtu.be/tJI8dsT-Uyg

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