銭湯ロビーで出店いかが?「フロナカ書店街」オープン

 昨年7月16日にリニューアルオープンし、ロビーに6千冊の漫画や絵本を収納した「本箱公園」を設置するなど新たな試みで銭湯を運営する街のお風呂屋さん「辰巳温泉」(大阪市住吉区)が、銭湯のロビーで店を開くことができる新しいサービス「フロナカ書店街」をオープンさせた。

 同書店街は31センチ四方の小さなスペースを借りて開く個人商店で、本やアクセサリー、広告や写真、絵やフィギュアなど自慢の品々を販売することができる。売り上げは100%借り主に入り会費は1カ月4千円。

 店長の羽鳥心之介さん(30)は「銭湯のロビーで自分の○○を持ってもらって商品を販売し、楽しんでほしい」と話す。そして「商品を見に来た人に銭湯に興味を持ってもらえれば」と、銭湯への入り口になることにも期待する。

 燃料高騰による銭湯減少の加速を阻止し、入浴料だけに頼らず収益を上げることも背景にある。「このサービスを軌道にのせ、ほかの銭湯のモデルケースになれば」と羽鳥さんは銭湯業界の盛り上げにも“あの手この手”で奮闘する。

 同温泉には家族連れも多く集う。「リアルでのつながりが薄くなりつつある中、銭湯にできる地域コミュニティーを生かしていきたい」と羽鳥さん。店のオーナーになれば特典もある。「自分の商品を手に取ってもらうと満足度も上がります」と出店者を募集している。

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