鳥取市の詩人、漆原正雄さんと若桜町のイラストレーター、ひやまちさとさんによる企画展「おみそ汁のある風景」が、ひやまさんが営む同町若桜のギャラリーカフェふくかど店で開かれている。みそ汁をすする時間など何げない日常の中にある尊さを、詩とイラストで表現した作品が並ぶ。5月4日まで。
漆原さんがみそ汁をテーマに詩を書くようになったのは、同町の「藤原みそこうじ店」との出会いからだった。天然醸造にこだわったみそ汁を口にした際に心が洗われるような感動を覚え、同じ“みそ活”仲間であるひやまさんとのコラボで企画展を開くことになった。
「ナスもダイコンも玉ねぎも、おみそ汁にくわえれば“しあわせのかたち”になってしまう」「おたがいのことばがひとつに溶けあってやさしく透きとおってゆく朝の時間」-。丁寧に紡がれた言葉に色彩豊かなみそ汁のイラストが添えられ、温かな光景が目に浮かぶ展示となっている。
漆原さんは「作品を見た人が身の回りの人にささやかな感謝を伝えたくなるような、そんなきっかけになれば」と話している。