東京・六本木の六本木ヒルズにある地上約45メートルの屋上庭園で5月25日、鳥取県が開発した米品種「星空舞(ほしぞらまい)」の田植えイベントが開かれ、周辺に住む親子ら約150人が参加した。子どもたちは泥の感触に苦戦しながらも夢中で苗を植え、秋の収穫に胸を膨らませた。
不動産大手の森ビル(東京)が、都心に住む子どもたちに自然と触れ合ってもらおうと2006年から毎年続けている。全国のさまざまな銘柄の米を植えているが、今年は21年に続き星空舞が選ばれた。
快晴の下、子どもたちは都心のど真ん中にある水田に恐る恐る足を踏み入れた。指導役を務めた造園会社スタッフの手ほどきを受けながら、星形に苗を植えていった。中には泥の感触に泣き出す子もいたが、都会ではめったに味わえない体験を笑顔で楽しんだ。
イベントでは星空舞などが当たる県産杉を使った巨大カプセルトイマシンも設置され、人気を集めた。
植えた星空舞は9月に収穫し、来年1月には収穫した米で作った餅つき大会も開く予定。出席した鳥取県東京本部の堀田晶子本部長は「これを機に星空舞に親しんでもらい、また鳥取に足を運んでもらえたらうれしい」と話した。