米子市出身の落語立川流二ツ目、立川らく人さん(37)が、日本プロ麻雀(マージャン)協会(五十嵐毅代表理事)の22期前期試験に一発合格し、落語界初のプロ雀士になった。落語家として精進しながらプロマージャンの世界でも活動し、マージャンが題材の創作落語などに意欲を見せている。
らく人さんのマージャン歴は浅い。学生時代(横浜国立大)も無縁で、2年前に落語家仲間に誘われたのがきっかけ。独学でルールを学び、ネットマージャンなどで腕を磨いた。力試しで難関のプロ試験を受けたら見事に突破。立川志らく師匠に合格を報告すると、快く落語とマージャンの二刀流で頑張るよう了解をもらった。
日本プロ麻雀協会は、ギャンブルではない競技マージャンの普及と発展に力を入れている。雀力が認められたらく人さんは「クリーンなイメージで、マージャンの面白さを広く伝えたい」と語る。マージャンをテーマにした新しい落語やイベントも構想中だ。
本業の落語は、ハイペースで古典落語のネタおろしをしている。ふるさと観光大使を務める米子市では、後援会(長谷川泰二会長)も立ち上がった。
長谷川会長は「何にでも挑戦し、いい意味で波瀾(はらん)万丈の人生を歩んでほしい。さまざまな体験が芸の肥やしとなる。庶民の心に寄り添う大きな落語家となるよう、一緒に応援したい」とエールを送っている。