「大広重展」映像で作品理解深める 開幕前に美術上映会先行開催

 米子市美術館で4月7日に開幕する「大広重展~東海道五拾三次と雪月花 叙情の世界~」(米子市、新日本海新聞社など主催、山陰酸素グループ特別協賛)をより楽しんでもらうための美術上映会が12日、同館で先行開催された。4K映像作品「4Kでよみがえる浮世絵2 歌川広重『名所江戸百景』」が上映され、来場者約40人が広重作品への理解を深めた。

 教育普及事業ミュージアムスクールの一環で開催。映像では現代の刷り師らが原画を基に広重の名作「名所江戸百景」を再現していることが紹介され、刷り師の手作業により浮世絵の町並みが鮮やかによみがえる様子が映し出された。また「広重ブルー」と評される印象的な青色にはドイツで開発されたプルシアンブルーが使われたとし、ツユクサや藍と比べて透明感のあることが紹介された。

 前田優美子学芸員は「晩年にして新境地を見せ、浮世絵への情熱が伝わってくる」と同作を評し、近景の拡大表現などを用いた構図を解説。来場者はじっくりと聞き入った。

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