鳥取市中心部を走る100円循環バス「くる梨」で1日、交通系ICカード「ICOCA(イコカ)」の利用が開始された。同日、JR鳥取駅前の鳥取バスターミナルで利用開始式が行われ、この日を待ち望んだ関係者や乗客などでにぎわった。
キャッシュレス化を進め、乗客の利便性を高めて公共交通の利用促進につなげようと、市とJR西日本が昨年6月に合意。くる梨全8台に決済機器を導入し、カードで触れるだけで運賃の精算ができるように準備を進めてきた。
開始式には、深沢義彦市長やJR山陰支社の佐伯祥一支社長らが出席。深沢市長が「導入を一つのきっかけに他の公共交通でもイコカが利用できるような体制を構築したい」と述べた。佐伯支社長はスムーズな乗降や非接触の利点に触れ「商業施設でも利用可能。鳥取エリアの経済活動の活性化にもつながってほしい」と期待を込めた。
担当者によると、3月末時点でICカードの乗車券182枚、定期券2枚を販売。この日は朝から「イコカを試しに使いに来た」という乗客が集まり、あらかじめ購入していたイコカで乗降する姿が多く見られた。