メーキング楽しんで ヨシタケさんインタビュー 価値観考えるきっかけに

 8日に倉吉博物館で開幕する「ヨシタケシンスケ展かもしれない」を前に7日、内覧会が行われ、初めて来県したヨシタケさん。個性的な展覧会スタイルや絵本への思い、鳥取会場の印象を聞いた。

 -「ヨシタケシンスケ展かもしれない」とは。

 「普通の絵本作家の展覧会は基本、原画展だが、僕の場合は絵がすごく小さく、色はデザイナーさんにつけてもらう。原画展だと会場が余って、展覧会は無理だろうと思っていた。しかし、絵本ができるまでの過程で僕の頭の中でどういうプロセスを経て絵本になるのか、普段どういうことを考えていて、それが絵本のどういうところに生かされているのかなどの“メーキングを楽しめる展覧会”になるといい」

 -絵本制作への思いは。

 「自分としては『自分が言ってほしくないこと』『言われると冷めるようなこと』は、本の中に出てこないように気を付けながら作っている。その中で、何か『あー僕と一緒だな』と思ってくれたりだとか、『それは僕は分かんないな』『結局いろんな人がいるんだな』『じゃあ自分はどの辺の位置にいるんだろうか』とか、『自分にとっての好きなことや大事なことって何だろ』とか、自分の価値観と照らし合わせるきっかけになってくれたら一番うれしい」

 -鳥取会場に来られる方にメッセージを。

 「鳥取会場は5会場目。会場が空間的に変化に富んでいて面白い。今までやってきた会場の中でも一、二を争ういい感じ。最後に常設展に置かれている埴輪(はにわ)、土偶、土器がすごくかわいい。数千年、数万年前の人が作ったものと一緒に飾っていただけてるのがうれしい。『変なおじさんがいるんだな』という純粋な、何かもの珍しさをぜひ楽しんで」

 (聞き手は加嶋祥代)

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