米子市美術館で開催中の「大広重展~東海道五拾三次と雪月花 叙情の世界」で、作品を自由に撮影できるフォトスポットが注目を集めている。浮世絵ファンや家族連れらが、江戸時代後期に活躍した浮世絵師・歌川広重(1797~1858年)の世界観に浸っている。5月22日まで。
館内では、多くの人の往来が描かれた「東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景」の巨大パネルの前で、かさやマントを身に着けて当時の雰囲気に浸ったり、「上野不忍の池雪の景」に登場する女性の顔をくりぬいた部分から顔を出したりするなど記念写真が撮れるスポットが設けられ、来場者は広重の世界に入り込んでいた。
家族4人で来た同市道笑町4丁目の主婦、田尻幸恵さん(40)は「教科書でしか見たことがない絵を間近で見られた。写真にも残せてうれしい」と話した。
同展は米子市、新日本海新聞社など主催、山陰酸素グループ特別協賛。(井川朋子)