大阪松竹座は4月、開場100周年記念の舞台「垣根の魔女」を上演する。おせっかいなミドリ婆(ばあ)さんが大阪の下町で繰り広げる人情喜劇で、原作は村野守美作「垣根の魔女」(1979年、小学館刊)、演出は錦織一清。
ご近所付き合いが当たり前だった昭和の下町で世話焼きで知恵のたけたお婆さんが、頼まれもしないのに近所の人たちの悩みを次々と解決していく物語。今回は現代の大阪の下町に舞台を移し、久本雅美がミドリ婆さんに扮(ふん)する。
「困っている人、迷っている人を見るとほっとけない」という久本はまさにはまり役。「錦織さんは本当に面白くてスパイスの効いた演出なので、皆さんに喜んでもらえる作品になるのではないかと今からワクワクしている。人っていいなと思っていただけるように、はっちゃけてやっていきたい」と気合十分。
家族経営の小さなスーパーの若き店主・アキラ役の室龍太は「純朴な青年役。ジャニーズに入るまではアキラみたいに女性と話すのは苦手だった。その頃の気持ちを思い出して頑張りたい」。ほか、アキラの友人・サトルに渋谷天笑、スーパーの調理人・坂本トシヤにラサール石井、その娘でピアニストのナナに大和悠河ら関西にゆかりのある面々がそろう。
「キャラクター一人一人が面白くて、今から作るのが楽しみ。昔のブラウン管テレビで見ているようなホームドラマを」と錦織。公演は4月21~30日。5月には山口(1日)、福岡(4日)、熊本(6日)、静岡(13日)でも上演。チケットの問い合わせは電話0570(000)489、チケットホン松竹。