21日夜になんばグランド花月で行われる「吉本新喜劇記念日2023」。目玉で1夜限り復活の「あっちこっち丁稚(でっち)」の主人公、丁稚・寛松(間寛平)が勤めるカステラ屋「木金堂」の旦那さん役・烏川耕一(50)と妻の御寮さん役・未知やすえ(59)がPR会見に登場。昭和50年代に大阪朝日放送で制作された当時に寛平GMと共にこの番組に出演していたやすえが思い出を語った。
当時の主人夫妻役は、前田五郎(2021年に79歳で死去)と山田スミ子(19年に73歳で死去)の名コンビ。山田のキレ芸と右フックからのビンタ一撃が話題となった。当時の山田についてやすえは「今の私よりずっと若いのにどっしりと風格があり格好よかった。同じ舞台にいても近寄りがたかった」と、後に一般演劇でも活躍した先輩をしのんだ。
この日司会した前田まみ(41)はその前田の次女。当時赤ん坊で「ほとんど覚えていない」という前田に代わって寛平GMは「五郎さんは舞台のソデで“また本気でドツかれた”とこぼしていた。よぅ眼鏡吹っ飛ばされてたなぁ」と思い出話し。
旦那さん役の烏川は一見悪役顔だが、コミカルな演技もできて、NHK朝の連続テレビ小説などにも起用され演技力は確か。「当時は小学生で、家のテレビで見ていた。出番が多くてうれしいが、やすえ姉さん本気やからかなり痛そう」と警戒。実際に一発食らって「こら、ギャラ上げてもらわな割に合わんな」とゲンナリ。
配役に付いては、ビンタを繰り出した瞬間に赤フン姿で現れる“関係ない男”に諸見里大介(40)が決まったが他は未発表のまま。寛平GMは「新喜劇記念日やから、現役座長の川畑泰史、すっちー、酒井藍はじめ、元座長の池乃めだか、内場勝則、辻本茂雄ら皆出るのよ。配役決めるのホンマ難しい」と頭を悩ませている。
もう一つの目玉は、昨春から毎月定例の新喜劇座員ユニット「ネタバトル」最終決戦で、優勝賞金30万円の争奪戦。過去11回開催で「なんでもいいよ‼」(筒井亜由貴と小林ゆう)が優勝5回、「人間ごっこ」(佐藤太一郎と小西武蔵)同3回と群を抜く。小林は「実績から言うたら、私らが優勝せなアカンでしょ。得意のバク転歩きでも何でもやりますよ」と早くも闘志満々。