住友生命福祉文化財団は、障害のある人とそのサポートをする人たちを招いてクラシック音楽鑑賞の機会を提供する「住友生命いずみホール夢コンサート」を開いた。関西フィルハーモニー管弦楽団によるモーツァルトの「魔笛」、ベートーベンの「エグモント」などの演奏を楽しんだ。
2003年から続くコンサート。新型コロナウイルス感染拡大の影響で20年は中止、21年以降は規模を縮小しての開催で、希望者全員を招待できていなかった。希望の声が数多く寄せられたことから、本年度の2回目を開催。初回から出演する指揮者の藤岡幸夫さんは「人数制限が必要な中、追加の演奏会を実現してくれた主催者に感謝している」と話した。
2月28日は、来場者アンケートでリクエストのあった名曲を一堂に集めた。指揮者体験コーナーでは、来場者2人が選ばれ、ブラームス「ハンガリー舞曲第5番」のタクトを振った。
約260人が詰めかける中、指揮台に上がった箕面市の藤本光起さんは「8年前からの念願がかなった」。大阪市鶴見区の山本茂子さんは「感無量。孫2人がバイオリン、フルートをしている。指揮棒をいただいたので、私の指揮でみんなで演奏したい」と楽しそうだった。