来年3月30日に開館する鳥取県立美術館(倉吉市駄経寺町2丁目)の来館者をたくさんの花でもてなそうとする取り組みが、今年10月から市内小中学校で始まっている。各校で菜の花を育て、県立美術館の開館に合わせて隣接する大御堂廃寺跡に移設し、一帯を華やかに彩る。
この取り組みは、2009年から市内小中学校全15校と地域住民らが取り組む、校内や河川敷に菜の花を植える「菜の花プロジェクト」活動を拡張して実施。5月に開かれた各校の児童生徒代表によるリーダー会議で、「県立美術館開館に向けて取り組みたい」と子どもたちが発案した。
10月28日、久米小では児童106人が参加し、種植えを行った。8グループに分かれ、土が敷き詰められた10個のプランターに指先で穴を開けて慎重な手つきで種をまいていった。花が咲き始める開館直前まで、児童が水やりや草取りなどを行う。
県立美術館の目玉展示品「ブリロの箱」の公開が待ちきれないという門脇花菜子さん(11)=5年=は「県立美術館に来た人たちに『きれい』と思ってもらえるよう、世話を頑張りたい」と目を輝かせた。