被災者の体験触れ防災意識を再確認 岩美南小オンライン授業

 東日本大震災の体験を被災者が語る、小学生を対象にしたオンライン授業が1月28日に行われた。岩美町新井の岩美南小では5年生の児童15人が語り部の経験を聞き、自分たちができる防災活動について考えた。

 小学2年生の時に被災した若生遥斗さん(22)が語り部となって授業。避難後の高台で津波に流される車を見た光景は一生忘れられないと当時を振り返り、「町は元に戻りつつあるが、被災者の心の傷はまだまだ癒えていない」と率直な思いを吐露した。

 日本赤十字社宮城県支部が、震災の経験を基に教訓の伝承などに取り組んでいる「3・11メモリアルネットワーク」と協力して実施。若生さんは仙台市の同支部から岩美南小のほか、南条小(福井県南越前町)、梅原小(岐阜県山県市)の児童に語りかけた。

 岩美南小の言水琴葉さん(11)は「被災経験がなくても、授業で聞いた話を伝えていくことで立派な語り部になると言われたのが印象に残った。家族に話してみたい」と話した。

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