「よみがえれ、弥生人」 青谷上寺地遺跡初の女性復顔像お披露目

 鳥取県は20日、青谷上寺地遺跡で出土した弥生時代の壮年女性の頭蓋骨を基にした復顔像を、青谷かみじち史跡公園のガイダンス施設「YAYOINE(やよいーね)」(鳥取市青谷町吉川)でお披露目した。成人男性の「青谷上寺朗(かみじろう)」、少年の「青谷来渡(らいと)」に続く3体目で、女性は初めて。同施設で展示する。

 復顔像の除幕式には平井伸治知事や関係者が出席。「よみがえれ、弥生人」のかけ声に合わせ、展示ケースを覆っていた白い布を引いた。平井知事は「あまりにリアルでびっくりした。現代の日本人とつながるように弥生時代があるということを実感できる」とあいさつ。復元作業に携わった同公園の浜田竜彦課長補佐が経過を説明した。

 復顔像は、2000年度の発掘調査で出土した2世紀後半の頭蓋骨を基に、国立科学博物館の協力を得て製作した。核DNAの分析で、髪は黒く太い直毛、肌の色は明るく、二重まぶた、濃い眉毛などの特徴が判明。母方は渡来人の系統とみられる。

 青谷上寺朗と青谷来渡も渡来人の系統だったことから、浜田課長補佐は「遺伝的に多様性のある集団を形成しており、弥生時代の青谷が交易の拠点だったと説明できる」と話していた。

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