コラム

[潮騒] 6月15日(火)

2021年6月15日

 スマートフォンの普及と搭載カメラの機能が飛躍的な進化を遂げる中、ある大手カメラメーカーがデジタル一眼レフカメラの国内生産を年内に終了するというニュースを聞いた◆当該のメーカーでは、既に大部分の機種の生産を海外の工場に移行。日頃の取材でも海外生産の機種を気にも留めず使用しているが、カメラ大国・日本をけん引してきたメーカーの機種から「MADE IN JAPAN」の表記が消えるのは複雑な心境だ◆“黒船”のようなデジタルカメラが急増したのは2000年以降。パソコンの普及も相まって従来のフィルムとカメラ市場はかつてない転換を強いられたが、この20年で携帯電話のカメラが進化してデジカメ市場を縮小させるとは思いも寄らなかった◆大阪のカメラ写真業界にとっても、この20年間には関東系大型量販店の進出を筆頭に大きな動きがあった。後継者不足やデジタル化の影響などの諸事情で、やむなく看板を下ろした個店も数知れず◆1970年の大阪万博需要ではカラー写真や8ミリフィルム市場が拡大し、地元の業界も大きく飛躍する好機となった。またも大阪で万博開催が迫る。業界を取り巻く情勢は今後も変化するだろうが、一世紀に及ぶ歴史が良い方向で継続するよう期待したい。(佐)


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