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認知症支援で最高栄誉 門真の市民団体

2020年1月12日

 認知症の人たちが運営するカフェを手掛ける門真市の市民団体が、優れた取り組みを顕彰する厚生労働省主催のアワードで、最高栄誉に当たる厚労大臣最優秀賞を受賞した。高齢者の“生きがいづくり”のモデルとして期待され、関係者は「高齢者が輝く姿が、本人と家族の希望になれば」と喜んでいる。

門真市内の施設で開かれた祝賀会「ゆめ伴感謝の集い」で記念写真に納まる関係者ら=昨年11月(実行委提供)

 受賞したのは、2018年4月に介護事業者や地域団体が公的機関と連携して立ち上げた「ゆめ伴プロジェクトin門真実行委員会」。認知症の人が接客や配膳に携わる「認知症カフェ」を運営するほか、綿花の栽培やスポーツ関連の催しを通した住民との交流企画を手掛けてきた。

 特に認知症カフェは、「活躍の場があれば、認知症の母も自信を取り戻せるのでは」という市民の声が、計画を後押しした。

 厚労省とスポーツ庁が主催する「健康寿命をのばそう!アワード(介護予防・高齢者生活支援分野)」は、昨年11月に厚労省で授賞式があり、介護福祉士で、ゆめ伴実行委員長の角脇知佳さん(49)が表彰状を受け取った。

 同月には門真市内の施設で祝賀会があり、宮本一孝市長が「“門真らしさ”を皆さんが体現してくれている」とねぎらい、スタッフに表彰状を手渡した。

 市によると、情報交換や相談業務ではなく、当事者が接客する業態としての「認知症カフェ」の設置は、全国でも草分けだという。2カ月に1度のペースで、スタッフの支援を受けながら認知症の高齢者らが配膳や接客を担当する。来店客をもてなすと、共に笑顔があふれる。

 「こういう場所が『あったらいいな』を形にでき、高齢者の笑顔を見ることで元気な姿を体感してもらえたのではないか」と角脇さんは手応えを感じている。

 17年版の高齢社会白書によると、25年には65歳以上のうち約700万人、5人に1人が認知症高齢者になると推計。角脇さんは「将来の自分や家族のことにつながっていくと想像して、希望になっている。高齢化社会に向けて、未来への挑戦でもある。受賞が門真から全国に取り組みが広がるきっかけになれば」と期待を寄せる。


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