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子育てや教育に重点 前任運営方針を継承

2020年2月14日

 大阪市が13日に発表した新年度予算案は、昨年4月に就任した松井一郎市長が、府知事へ転出した吉村洋文前市長の運営方針をそのまま引き継いだ格好だ。中でも、松井氏が昨春の市長選で公約に掲げた「重大な児童虐待ゼロ」の達成を念頭に、子育てや教育に重点配分した「こどもを守る充実予算」として特色をにじませた。

就任後、初めて編成した予算案を説明する松井市長=13日、大阪市役所

 児童虐待は「早期対応につなげる」ため、対策強化費用として25億円を計上。現状2カ所の「こども相談センター(児童相談所)」を4カ所体制とするため、建設費や調査費を盛り込むなど、関係機関の連携や機能強化を図った。

 子育てなどに悩む親に対し、既設の電話相談とは別に府や堺市と共同で、若者が利用しやすい会員制交流サイト(SNS)を活用した相談窓口を開設。市の担当者は「気軽に相談できるよう敷居を下げたい」と説明する。

 さらに、保育施設外で散歩する際の安全確保を進める。大津市で昨年、散歩中の園児らが死傷した交通事故を受け、市が管理する幹線道路の信号交差点に防護柵を設けるなど計約2千カ所を整備する。

 「質の高い学校教育」を進めるとして、学習の理解度や健康面など児童、生徒に関する情報を集約し、教員間で共有するシステムの構築は、政令市では初導入。担当者は「情報を多面的に捉えることで、いじめや虐待の早期発見につながる」としている。

 教育委員会の事務局は4ブロック体制を敷き、指導主事を増員するなどして学校の課題に応じた支援体制を強化。学習サポーターの配置や学び直し用の教材を購入し、学習内容の取りこぼしをなくしていく。

<主な事業>

【子育て・教育】
◇SNSを活用した児童虐待防止相談(1200万円)=新規
◇こども相談センターの機能強化(22億2300万円)
◇4ブロック化による学校支援(4億3600万円)=新規
◇スマートスクール次世代学校支援(3億6100万円)=新規
◇未就学児のお散歩時の安全対策(6億3500万円)=新規
【暮らし・福祉】
◇埋め立て地の浸水対策(2億8700万円)=新規
◇堤防などの耐震対策(67億4300万円)
【成長戦略】
◇国際博覧会推進(3億2500万円)
◇夢洲地区の土地造成・基盤整備(75億6千万円)
◇うめきた2期のまちづくり(96億8200万円)
◇大阪中之島美術館の整備(50億800万円)
◇淀川左岸線延伸部(2億6700万円)
◇インフラ施設・市設建築物の維持管理(1092億9300万円)
【経済・産業育成】
◇新今宮エリアブランド向上(900万円)=新規
◇観光案内機能の強化(5800万円)=新規
◇スマートシティ戦略推進(1億2600万円)

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