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月組トップ 珠城りょうが来年2月退団

2020年3月26日

 宝塚歌劇団月組トップスターの珠城りょうが来年2月14日、東京宝塚劇場公演千秋楽をもって退団する。組子やファンの支えがあってこその男役人生だったと感謝の思いを涙ながらに吐露し、「最後まで男役を追求し、存分に楽しんで、きちんと次の代に引き継いでいきたい」と力を込めた。

「密度の濃い凝縮した時間を過ごせ、全く悔いはない」と退団を発表する珠城りょう=大阪市内のホテル 

 愛知県蒲郡市出身で、2008年に初舞台を踏む。月組に配属され2年目には新人公演初主演を果たす。13年宝塚バウホール公演で初主演し、16年に入団9年目で月組トップスターに就任。元月組トップの天海祐希(入団7年目)に次ぐ抜てきと注目された。

 「私と天海さんは比べものにならないし、失礼だからやめてくれと思っていた。でも私は私だから、自分にできる精いっぱいの努力と真摯(しんし)に舞台に向き合っていくことで認めていただけたらというつもりで、全力でがむしゃらに走り続けてきた」

 海外ミュージカルの出演機会が多く、印象に残る公演には「グランドホテル」(17年)を挙げる。「回転扉の場面をトミー・チューンさんに演出を受けた時は鳥肌がたった」。そして、柴田侑宏が書き下ろし再演を重ねた「赤と黒」(2020年2月)。「諸先生、先輩方への敬意と、宝塚の世界観の美しさ、宝塚の男役が好きでここに入ったということを改めて実感した」

 退団を決めたのは、1年前の公演「夢現無双」。「新たな体制に変わっていき、今まで背負っていたものを少しずつ下ろしていっていいのかなと思えるようになった。これから組を担っていく子たちが今以上に次のステップに踏み出してくれたらいいなと思って決断した」

 組子に伝える際は「みんなの顔を見たら、いろんな思いが込み上げてきて先に泣いてしまった」と明かし、「上級生たちには初舞台生の時からお世話になっている。トップとして1人で抱えることはたくさんあるが、月組の皆さんは寄り添い、一緒に戦おうとしていてくれて、私は孤独を感じたことはなかった」と号泣。

 ファンにも「山あり谷ありで、本当にいろんなことがあったが、どんなにつらい時も一緒に戦ってくれたファンの存在すべてがなかったら、今私はここにいない」と感謝する。

 後進には「120%の努力、100%の強い意志、60%くらいの勇気があったら、大きな花が咲くんじゃないかな。最初から限界を決めないで頑張っていってほしい」とメッセージを送る。そして「次のステージに進む大きな一歩を踏み出したと思って、これからも明るく前向きに真っすぐに歩いていきたい」と白い歯を見せた。

 退団公演はロマン・トラジック「桜嵐記(おうらんき)」とスーパー・ファンタジー「Dream Chaser」。宝塚大劇場公演は2020年11月13日〜12月14日。


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