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守口市立図書館1日開館 コロナ拡大で2カ月遅れ

2020年6月1日

 守口市で1日、図書館法に基づく市初の「市立図書館」が開館する。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2カ月遅れでようやくオープンにこぎ着けた。児童書を充実させ、学習環境も整備。市が掲げる目玉事業の一つだが、市民からは利用サービスの課題を指摘する声もあり、関係者は「ようやくスタートラインに立った」と今後の運営に目を凝らしている。

守口市生涯学習情報センターをリニューアルして完成させた市立図書館=守口市

■ 滞在型 ■

 「市民に大いに使っていただける、時代に合った最新の施設になった」。西端勝樹市長は本年度の関連予算を発表し、記者団に胸を張った。

 市の計画は、1993年に完成した市生涯学習情報センター(ムーブ21)を全面改装し、「市立図書館」として再開するというもの。「建物の老朽化や市民のニーズ」を踏まえたもので、整備費は約7億6千万円を投じ、子育て世帯や若者の利用を念頭に児童書や読み聞かせができるキッズコーナーを充実、ホールも新設した。コンセプトは「滞在型の図書館」だ。

 運営は2024年度までの5年間、指定管理者制度を採用し、委託費は年間1億8600万円を計上している。

■ 最 新 ■

 府内の33市のうち市立図書館がないのは守口市だけ。なぜ、なかったのか。

 市内には、書架や閲覧スペースを設けたムーブ21のほか、守口市駅前の文化センターや市内に八つあるコミュニティセンター(旧公民館)にもいわゆる「図書室」がある。市によると、駅前再開発の際、鉄道で十数分のところに府立中之島図書館があり、小規模分散型の図書室を模索した経緯がある。また市の関係者によると、ムーブ21建設時、当時の市長が「“最後”の図書館より“最新”の文化施設を」との考えを示したことから、新装が棚上げされてきたという。

■ 課 題 ■

 ムーブ21には「誰にも借りられていない高価な本があり、10年も前の旅行雑誌はほこりをかぶっていた」と選書の課題を指摘するのは、市民団体「魅力ある守口市立図書館を求める会」代表の谷松雄さん(81)。約18万冊(開館時点)の蔵書があるものの、貸出冊数が府内最低水準であることを挙げ、「看板を掛け替えるだけではいけない」と訴えてきた。

 委託費のうち、図書購入費として毎年1万冊に相当する2千万円を計上。市生涯学習・スポーツ振興課の担当者は「事業者には毎月報告書を提出してもらう。図書サービスが低下することはない」と説明する。

 課題もある一方、市民の期待は大きい。谷さんは「図書館が日の目を見ることはうれしい。たびたび訪れたいし、サービスが充実するよう見守っていきたい」と展望している。


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