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4314億円の大型補正 府、コロナ第2波備え

2020年7月6日

 新型コロナウイルスの第2波への備えが喫緊の課題になっている。大阪府は感染の再拡大に備えて、患者を受け入れる医療体制の充実や、府民の暮らしを支えるための大型の補正予算を編成した。補正額は過去最大規模の約4314億円を計上。ウイルスとの闘いが長期化する中、感染を抑えながら、経済を動かす難しい舵(かじ)取りが求められている。

新型コロナウイルスの中等症の患者を受け入れている市立十三市民病院。第2波に備え医療体制の整備に注力する=大阪市淀川区

 新型コロナ対策を進めるための国の第2次補正予算成立を受けて、府は今回の補正予算を編成。感染症の拡大防止に2293億円を充当し、暮らしと経済を支えるセーフティーネットの強化には2021億円を盛り込んでいる。

 財源の大部分は国庫支出金で賄う。府の貯金に当たる財政調整基金からは約16億円を取り崩し、補正後の残高は本年度末見込みで245億円になる。

■医療体制を整備

 主な補正内容は、中等症の患者を受け入れている市立十三市民病院(大阪市淀川区)と、軽症の高齢者を中心に受け入れている阪和第二病院(同市住吉区)で、患者とスタッフのエリアを分けるための「ゾーニング」を設ける費用や、医療機器の購入に必要な経費を補助する。

 このほか府内の病床確保に向けて、目標の計1615床(重症215床、軽中等症1400床)の病床確保料として1033億円を計上した。

 重症患者を受け入れる臨時の医療施設「大阪コロナ重症センター」は、来年1月までに完成させ、人工呼吸器を備えた約60床を整備する。

 治療の最前線の医療機関では、感染リスクが高い。クラスター(感染者集団)が発生するのを防ぐため、院内感染対策にも予算を充てている。病院や診療所などを対象に、清拭(せいしき)や消毒などの環境整備への財政支援を行う。また府内の院内感染の事例を踏まえて、医療機関が対策を学ぶ研修会の開催や、集団感染が起きた医療機関に対して専門の支援チームを派遣する。

 検査体制の充実にも取り組む。1日当たり3500検体の実施に向け、検体の採取や検査を集中的に行う「地域外来・検査センター」を設置する。今月中には府内に約10カ所設ける予定だ。

■積極的な予算

 暮らしと経済を支える対策も必要になる。新型コロナの影響で売り上げが減少した事業者に支給する「休業要請外支援金」について、事業費を192億円積み増して488億円に増額する。

 懸念されている児童虐待では、支援対象の児童約1400人に対し、電話や訪問による状況確認に必要な人員確保のため、府内6カ所の子ども家庭センター(児童相談所)に1人ずつ追加する。

 吉村洋文知事は「まだまだコロナがどうなるか分からない状況の中で、府民の命を守ることを徹底する。医療体制、検査体制の強化のために積極的な予算を実行すべきだ。経済が痛んでいるので府民の生活を守ることにも力を入れたい」と説明した。


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