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舞台から希望を 宝塚歌劇団月組トップスター 珠城りょう

2020年9月19日

 宝塚歌劇団月組は25日〜11月1日、宝塚大劇場で和物レビュー「WELCOME TO TAKARAZUKA−雪と月と花と−」とミュージカル「ピガール狂騒曲〜シェイクスピア原作『十二夜』より〜」を上演する。トップスターの珠城りょうは「少しでも元気や明るさ、エネルギーをお届けしたい」と約半年ぶりの舞台に喜び勇む。

初日に「自分がどんな感情になるのか想像がつかない」と喜びと緊張をにじませる珠城りょう=兵庫県宝塚市の宝塚歌劇団

 「WELCOME−」は坂東玉三郎が初めて監修にあたり、植田紳爾が作・演出。“雪”はビバルディ「四季」より「冬」、“月”はベートーベン「月光」、“花”はチャイコフスキー「くるみ割り人形」より「花のワルツ」など、洋楽に乗せて日本舞踊を舞う。

 例えば“月”は「新月から満月になっていくさまを表現していて、繊細な静かなメロディーが徐々に大地を人が踏みしめていって力強く前に進んでいくような、人類の持つ生のエネルギーのようなイメージの振り付け」と説明する珠城。2014年の100周年記念公演以来の和物レビューとなる。

 日本舞踊の名手で、長きにわたり歌劇団に貢献してきた専科の松本悠里が今作での退団を発表。珠城は「なんて言葉にしたらいいのか分からない感情になった」と吐露する。「いつも朗らかで、“清く正しく美しく”を体現していらっしゃる方。トップに就任した時にごあいさつしたら、『あなただったら大丈夫よ』と言ってくださり、すごくありがたかった。千秋楽まで、一緒にいい舞台をお客さまにお届けしていきたい」

 「ピガール狂騒曲」は原田諒作・演出。シェークスピアの喜劇「十二夜」の舞台を古き良き時代のパリ・ピガールに移し、さまざまな秘密を背負った男女らの恋を描く。豪華絢爛(けんらん)なレビューシーンも見どころ。初めての二役に臨む珠城は「どうなるかと思ったが、これは宝塚でやるから成立して面白いなと」と楽しんでいる様子。

 デビューが延びていた第106期生のお披露目でもある。組内で披露されたというロケットを見て、「感動して涙が出た。『やっと舞台に立てるね』という謎の親心のような状態になってしまった」と照れ笑い。踊る楽しさ、舞台に立てる喜びといった「真っすぐな気持ちがダイレクトに伝わってきて、それが一番大事だなと改めて思った」と初心に立ち返る。

 満を持して迎える初日。「宝塚はここにあります、月組はここに存在していますということを伝え、皆さんに安心していただきたい」と力を込める。そして、新型コロナ禍の収束は見えないが、「絶対に希望はある。私は宝塚歌劇を通して夢を見させてもらい、希望を感じている。お客さまにも舞台を見て、希望を持っていただけたら」と願う。

 密集状況を避けるため出演者を減員して上演し、客席を使った演出は当面取りやめる。今月19日から「宝塚歌劇Webチケットサービス」で一般前売り開始。


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