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宝塚歌劇団宙組ミュージカル「アナスタシア」、11月7日から

2020年10月23日

 宝塚歌劇団宙組は11月7日〜12月14日、宝塚大劇場でミュージカル「アナスタシア」(稲葉太地潤色・演出)を上演する。トップスターの真風涼帆は「明日を生きる活力となり、一緒にロシアやパリに旅しているような気分になっていただけたら」と、宙組としては約1年ぶりの大劇場公演に臨む。

扮するディミトリの「ベースメントの生い立ち、実の部分を大切にしたい」という真風涼帆=兵庫県宝塚市の宝塚歌劇団

 アカデミー賞で歌曲賞、作曲賞にノミネートされた1997年公開のアニメーション映画「アナスタシア」に着想を得て制作されたミュージカルで、2017年の初演から19年3月までブロードウェイでロングラン上演された。18年のスペイン、北米ツアー公演など世界各国で上演が続き、今春には東京でも初演。しかし新型コロナ禍で大阪公演は実現しなかった。

 ロシア革命で殺害された皇帝一家の末娘アナスタシアが、ひそかに難を逃れて生きていたという「アナスタシア伝説」に基づいた愛と冒険の物語で、真風は詐欺師ディミトリに扮(ふん)する。「今を生きる私たちには共感しづらく難しい」と苦笑するが、詐欺師にならざるを得なかった境遇、ディミトリの人間味に心を寄せて役を創る。

 「宝塚版ではディミトリの性格の土台となるようなシーンも、稲葉先生が増やしてくださった。そこからのアーニャ(アナスタシアによく似た記憶喪失の少女、星風まどか)との出会いによって、自分自身も変わっていく。前半があることによって後半が際立っていくのかな」

 出演が決まる前に、たまたまニューヨークで舞台を見たという。「舞台がロシアからパリ、と宝塚でも比較的よく扱う題材ということもあってとっても見やすくて楽しかった。作品の持つ家族や愛というテーマをその時は深々と考えてはいなかったが、すごく温かいすてきな作品だなと思っていたので、宝塚初演に携わることができて光栄です」

 ブロードウェイのクリエーティブスタッフにより、ディミトリ役に新たに楽曲も提供された。「アーニャと出会う前に歌う曲で、壮大でスピード感がある音楽。彼のベースメントな感情を大切に歌いたい」

 コロナ禍の8月には梅田芸術劇場メインホールで「FLYING SAPA−フライング サパ−」を上演。「舞台の上で生きている姿をお見せして、それが皆さまの何かにつながったらそれほどうれしいことはないと思って舞台に立った。実際に幕が開けてみると、お客さまがその思いを受け止めてくださって。100年以上続く歴史の中でお客さまと共に培ってきた強い絆のようなものを感じた」

 作品を創作できる環境や不安が拭いきれない中での観劇に対する感謝の思い、そして休演期間中に再確認したという「やっぱり宝塚が好き」という思いを胸に、待ちわびた大作に向かう。一般前売りは10月31日から。


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