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黒板アートで“日本一” 好文学園女子高が最優秀賞

2020年10月30日

 黒板や白板に描いた絵画を競うコンテスト「日学・黒板アート甲子園2020」で、大阪市西淀川区の好文学園女子高(延原観司校長)が、高校生部門(黒板)で初の最優秀賞に選ばれた。新型コロナウイルスの影響で、制約を受けながら完成させた力作への評価に、生徒たちは「全員で取り組んで最高の結果につながったのが、何よりもうれしい」と喜んだ。

黒板アートの全国大会で最優秀賞を受賞した作品と、制作した好文学園女子高の美術部員=大阪市西淀川区

 同コンテストは、黒板や白板のメーカー「日学」(東京都)が2015年から実施。今回は全国から128点の応募があった。

 作品タイトルは「懐かしい未来」。ルネサンス期の画家ボッティチェリの名画「春」をモチーフとし、原画で踊っている女性を制服姿の生徒に置き換え、楽しげな雰囲気を生き生きとしたタッチで表現した。

 制作したのは美術部員11人。中村萌々子副部長(18)は「コロナ禍だからこそ、明るい絵を描いたことが高く評価された」とかみしめる。背景の花畑を1年、木々や空を2年、人物を3年が担い、夏休み初日に制作をスタートした。例年は10日ほどで完成できるが、今回はコロナ禍で登校人数が制限され、期間は約1カ月半と大幅に長くなった。

 色合いなどを考えて、複数のメーカーからチョークを調達。水分を含ませてグラデーションにしたり、黒板の色を生かして陰をつけたりと、さまざまな技術を施した。草花を担当した花村桃加さん(16)は「画材の違いに苦労した」。北恵志歩さん(15)は「綿棒を使うなど細かい作業が楽しかった」と振り返る。

 モチーフの名画は丹念に観察。木々を描いた清水里佳子さん(17)は「前と後ろの木の太さが違うなど、見続けたことで分かったことがあった」。普段使う画用紙とは違う大作に、麦田はな(17)さんは「ひたすら大変」だったというが、田中紗葉さん(17)は「大きい作品はやりがいがあった」と声は明るい。

 描いた人物はすべて部員。家族からは「すぐに娘と分かった」などの感想が寄せられた。人物を担当した青木静香さん(17)は「似ているという評価が、何よりもうれしい」と声を弾ませた。

 春以降、学校行事が中止になるなど悲しいことが多かった。失われた日常への思いを込め、楽しげな様子を表現した。顧問の前土井里枝教諭は「長い期間、制限されながらの作業だったが、大きな財産になった」と目を細めた。


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