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「菊と向かい鷺」好評 坐摩神社に新たな御朱印

2021年1月11日

 大阪市中央区の坐摩(いかすり)神社(渡邉紘一宮司)で今年から新たな御朱印「菊と向かい鷺(さぎ)」の授与が始まった。社殿の奥にある「御扉(みとびら)」の飾り金具をモチーフにした由緒あるデザインが初詣の参拝者に大好評。現状では1月末までの限定ということもあり、手にした人々がネット上で拡散するなど、日々注目度が高まっている。

新たな御朱印を手に「神社をより身近に感じていただきたい」と話す田中権禰宜=大阪市中央区の坐摩神社

 同神社と末社・火防(ひぶせ)陶器神社にはもともと参拝者持参の御朱印帳に記す御朱印はあるが、神社が参拝証明書として発行する御朱印は今回が初めてとなる。制作した権禰宜(ごんねぎ)の田中裕人さんは、かねて「お渡しできる御朱印があれば」と思案。昨今の風潮で、ともすれば御朱印が単なるスタンプラリー的な位置付けになっている一方、御朱印本来の意味を大事に思っている参拝者も多いことを受け、すみ分けの必要性も感じていたことから長年温めていた構想を提案した。

 モチーフとなった御扉の飾り金具は日々の業務で目にしており、そのきれいさに引かれていた。戦災で焼失した社殿が再建された1959年からあるもので、まず絵に起こそうと半年前に改めて観察し、白鷺の背景にある菊花を確認した。

 坐摩神社は旧官幣中社で、飾り金具には皇室の菊と神の使いである白鷺があしらわれており、坐摩の神様の御神徳を表していることから、参拝証の趣旨に最適だと神社内で協議を重ねて原案に採用。田中さんはデザインをアレンジして菊の葉を一枚ずつ描き、立体感を出すために微妙に異なる色で塗り分けるなど細部にもこだわった。

 「奉拝」などの文字は渡邉宮司が揮毫(きごう)。御朱印帳に貼りたい人のために裏面はのり付きとした。また授与の際は日付を記すのみでスムーズに対応できることから、田中さんは「図らずも新型コロナウイルス感染拡大防止の3密回避に大きく寄与した」と話す。「三が日でなくても新年最初の参拝が初詣。分散参拝の際に御朱印を手にしていただき、神社を一層身近に感じていただければ」と思いを込めた。


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