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倒産、廃業急増を懸念 消費減少は限定的か

2021年1月14日

 関西の3府県に緊急事態宣言が発令された。関西への影響は昨年4月の緊急事態宣言時に比べて「消費の減少は限定的だが、感染抑止効果は不透明」という見方があるとともに、倒産や廃業の急増が懸念されている。

 りそな総合研究所では、緊急事態態宣言下の関西の消費を1カ月でみた場合、前年比で3200億円減少すると推計。減少規模を9300億円と試算した前回に比べれば影響は小さく、宣言が出されたことによる減少も1300億円としている。

 同総研の荒木秀之主任研究員は「関西では自治体による一定の要請が出ており、宣言による押し下げは限定的。前回は未知の部分があり、企業や消費者が動きをストップした。今回も飲食やレジャーは厳しいが、(感染抑止の)大きな効果は出にくい」とみる。

 消費の推計には倒産などは考慮していないが、荒木主任研究員は「感染が収束していない場合は、各種支援策などのセーフティーネットに力を入れ、Go Toキャンペーンなどの需要喚起策は収束後に一気に行うべきだ」と提言する。

 一方で、懸念されるのは倒産と廃業。東京商工リサーチが12日に発表した2020年1〜12月の近畿地区倒産状況によると、倒産件数は2063件で、負債総額は2810億円。件数は過去30年で最少で、負債総額も4番目に低い水準だが楽観できる状況ではない。

 各種企業支援策が倒産を抑制しており、「2020年中よりコロナ対応の金融支援を受けて負債が増えている企業では、新たな負担に耐えきれず息切れ倒産が増える」と見込み、返済が始まる6月以降の倒産増加を懸念する。

 同年1〜10月の近畿地区の休廃業・解散企業数は5983件(前年同期比38・9%増)。業種別では飲食店が157店と前年同期を30件上回ったほか、飲食料品卸売業は129件で同62件増加している。


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