大阪府の吉村洋文知事は20日、府庁で会見し、高齢者施設での新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生防止に向け、施設の職員などが早く検査を受けられるよう、「スマホ検査センター」を21日から運用すると発表した。職員や利用者に少しでも症状が出た場合に、スマートフォンなどから検査を申し込むことができる。府などに緊急事態宣言が再発令されて1週間になるが、感染者数が高止まりする中、拡大抑止の一層の対策が求められている。
![]() |
スマホ検査センターについて説明する吉村知事=20日、府庁 |
対象施設は、政令市や中核市を含む府内の高齢者施設。特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの職員や入居者のほか、デイサービスといった通所施設の職員ら。計約30万人が対象になるという。
スマホなどから検査を申し込んだ後、検査センター本部(大阪市中央区)か府内11カ所のサテライトに検体採取容器を取りに行く。唾液を採取して提出すると、陰性の場合は結果をウェブ上で通知し、陽性の場合は保健所が施設などに連絡して疫学調査を行う。
検査件数は1日最大500件に対応。施設側や本人の費用負担は発生しない。症状が比較的重いなど医療機関で受診が必要な場合や、自分で唾液の採取ができない人はこれまで通り、保健所(受診相談センター)に相談するよう呼び掛けている。
第3波では、府内の高齢者施設で多くのクラスターが発生し、全クラスターに占める高齢者施設などの割合は43%(18日時点)に上っている。
吉村知事は「保健所や医師に相談することなく、スマホだけで検査できる仕組みをつくることで、高齢者施設の陽性者をいち早くキャッチしたい」と強調した。
1 | 大阪に「里の春」 5日啓蟄 |
2 | [温故知新] コロナワクチンの危険性 |
3 | 事務委託制度の乱用 府議会代表質問 |
4 | 中学生がプレゼン 万博向けた教育成果披露 |
5 | 梅林“有終の美” 大阪城の中咲き・遅咲き品種見頃 |