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模擬原爆「忘れない」 慰霊式で平和誓い 東住吉・恩楽寺

2021年7月27日

 大戦末期、米軍が広島、長崎に先駆けて実験的に投下した「模擬原爆」による犠牲者を悼む慰霊式典が26日、慰霊碑と被爆遺構がある大阪市東住吉区の恩楽寺であり、恒久平和と核兵器のない世界の実現を願い、参列者が静かに手を合わせた。新型コロナウイルス禍に配慮し、小中学校などをオンラインでも結んだ。

犠牲者を悼み、目を閉じて合掌する龍野さん(中央)ら=26日、大阪市東住吉区の恩楽寺

 模擬原爆は、「長崎型」のプルトニウム原爆に似せた“パンプキン(かぼちゃ)”と呼ばれる形状に、通常の爆薬を込めた重さ約4・5トンの大型爆弾。米軍資料などから、終戦までに全国で約50発の投下が分かっており、市内では76年前のこの日、同寺の北側に着弾して80人が死傷したとされる。

 せみしぐれの中、参列者は投下時刻の午前9時26分に合わせて黙とうをささげた。当時、広野国民学校(現摂陽中)の教員で、勤労動員の生徒を引率中だった龍野繁子さん(96)は、親しかった姉の友人を失った体験談を報告。「平和な時代が続くよう、しっかりと自分というものを育ててほしい」と語り掛けた。

 オンラインも含めて約100人が参加。田辺小5年の藤岡海翔君(11)と斎藤心音さん(11)は「私たちの町に起きたことを忘れず、平和な世の中が続くよう祈っていきたい」と誓いを読み上げた。


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