大阪ニュース

抗体カクテル療法開始 重症化防止へ期待

2021年8月30日

 新型コロナウイルスの第5波が大阪府内でも猛威を振るう中、府は宿泊療養施設で新たな治療法「抗体カクテル療法」の運用をスタートさせた。外来診療病院でも同療法を始めており、重症化を防ぐことが期待される。宿泊療養施設の確保も進め、増え続ける感染者に何とか対応したい考えだ。

抗体カクテル投与室の点滴ブース=大阪府内(大阪府提供)

 府は抗体カクテル療法による早期治療を行うことで、患者が重症化することを防ぎ、中等症病床の逼迫(ひっぱく)の軽減につなげることを目指している。府が確保している宿泊療養施設のうち1カ所のホテルを「府ホテル抗体カクテルセンター」とし、低層フロアに臨時の医療施設として「抗体カクテル投与室」を整備。26日から運用を始めている。

 同療法は発症から原則7日以内に行う必要がある。保健所が対象となる患者を選び、タクシーで同センターに搬送する。投与室には医師、看護師、薬剤師などが配置されている。患者は問診を受けた後、点滴ブースで薬剤の投与を受け、1時間ほど経過観察する。その後、24時間は上層フロアの宿泊施設で看護師が健康観察を行うという流れだ。

 このほか自宅療養者が地域の外来診療で同療法を受けることができるよう、「抗体カクテル外来診療病院」を整備。保健所などの受診案内を基に患者が診療を予約する仕組みとなっている。同療法を受けた後は自宅療養に戻るか、必要に応じて入院する。27日に最初の患者に同療法が行われた。

 吉村洋文知事は27日、府庁で記者団に「保健所経由で医療機関で第1号の外来の抗体カクテルが投与された。これから、どんどん広げていきたい」と語った。

 併せて宿泊療養施設について、現状では21施設、約6千室を確保しているが、さらに2400室を積み増し、31施設、計8400室の確保を目指すとしている。

 一方、府内では若い世代が重症化する例も出ており、26日には基礎疾患のない20代の男性の重症が発表された。吉村知事は「若い世代で重症化することは、なかなかなかったが出てきている。より警戒しないといけない。20代、30代の若い方も気を付けていただきたい」と呼び掛けた。


サイト内検索