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DMOの取り組みの重要性訴え 関西経済白書

2021年10月14日

 関西の経済界でつくる民間シンクタンクのアジア太平洋研究所(APIR、大阪市)が発行した2021年版の「関西経済白書」は訪日外国人客(インバウンド)の回復の見込みが立たない中、全国各地の観光地域づくり推進法人(DMO)の取り組みの重要性を訴えている。

関西経済白書について説明する稲田研究統括=大阪市北区のグランフロント大阪

 白書ではDMOの役割として、▽観光地域づくりを行うことについて、多様な関係者の合意形成▽各種データなどの継続的な収集・分析、データに基づく明確なコンセプトに基づいた戦略(ブランディング)の策定−などを挙げている。

 APIRの稲田義久研究統括はDMOについて「地域の稼ぐ力を引き出すとともに、地域への誇りと愛情を醸成する観光地づくりのかじ取り役」と位置付け、「いかに外国人を引っ張って来ることができるのか、戦略に基づいているのか、データに基づいているのかが重要になってくる」と指摘する。

 また、APIRで実施したDMOをテーマとするシンポジウムの議論を紹介。アフターコロナに向けてのキーワードを「つなぐ」とし、「その土地の歴史的・文化的背景といった『見えない価値』の認知を向上させる努力」「観光地、観光資源については一貫した価値観を維持する努力」などが必要と指摘している。

 また、関西2府4県のDMOの取り組みを解説。京都市観光協会の「京都市版修学旅行ガイドライン」では、京都府と共同でガイドラインを順守する事業者に対し、ステッカーを配布。観光客や地域の観光事業者の信頼感向上を目指している。和歌山県の例として、「南紀白浜エアポート」の活動を紹介。南紀白浜空港の民営化を実行するために設立された株式会社で、国際便を含む空港乗り入れ便や空港施設の拡充も進めている。


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