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森田芳光監督しのぶ上映会 22日シネ・リーブル梅田

2021年10月20日

 10年前に亡くなった映画監督の森田芳光さん(享年61)をしのぶ上映会「森田芳光70祭(さい)」が22日〜11月11日、シネ・リーブル梅田で行われる。「この機会にワインのような森田映画を味わってもらえれば」とプロデューサーで私生活のパートナーでもあった三沢和子さん(70)はいう。

「何度も見ると別の味が出てくるような気がする」と話す三沢和子さん
「家族ゲーム」の一場面(C)1983 日活/東宝

 森田監督は自主映画出身で31歳の時に「の・ようなもの」(1981年)でメジャーデビュー。落語家の青年と風俗嬢のコメディー物語でヒットし一躍その名が知られるようになった。以後、松田優作の「家族ゲーム」、沢田研二の「ときめきに死す」、薬師丸ひろ子の「メイン・テーマ」など話題作を連発、邦画各社を駆け巡った。「1作目に秋吉久美子さんと共演した伊藤克信さんは、当時大学生で就職も決まっていたのに監督が引っ張った。彼の人生を変えてしまったとその後ずっと心配していた」と振り返る。

 伊藤はのち競輪評論家となるが、森田監督は競馬評論家だったのでうまくいったのかもしれない。「競馬の馬券で78万円の大穴を当て、当時まだ一般化してなかったパソコンを買って、それを使って若い男女が恋愛をする映画『(ハル)』を発表したが、ちょっと世に出すのが早すぎたと後悔した。その直後の『失楽園』はタイミングがあったのかヒットした」

 森田監督は鉄男で大の列車好き。結果的に遺作になった「俺達急行 A列車で行こう」で「人生、もっと好きなことをして、大らかに生きよう」と提言。瑛太(現・永山瑛太)と松山ケンイチが主演した同作は「シリーズにしたい」と構想中だった。北川景子のデビュー作で知られる「間宮兄弟」も評判がよくシリーズ化を考えていたが原作者(江國香織)から断られたという。

 上映会で取り上げるのは「の・ようなもの」「家族ゲーム」「ときめきに死す」「キッチン」「(ハル)」「間宮兄弟」「俺達急行 A列車で行こう」の7本。連日午後7時から。1300円均一。

 「森田芳光全映画」(リトルモア刊)が出版販売中で、「森田芳光全監督作品コンプリート(の・ようなもの)ブルーレイボックス(26本)」(日活)が12月20日に完全限定版で発売される。 (映画評論家/高橋聡)


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