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起業家精神 育む契機に 生徒と経営者交流の場

2021年11月8日

 通信制高校を運営する民間企業が、若者が起業家と出会う場の創設に取り組んでいる。主に中高生を対象に「起業家精神」を育むキャリア教育の一環で、主催者は「学校の先生や親以外の大人と交流することで、チャレンジするきっかけづくりにしたい」と意義を説明している。

経営者と手製の名刺を交換する参加者(右)=大阪市中央区
参加者らにアドバイスをする福永社長(奥)=大阪市中央区

 「社会の第一線で活躍する大人と出会い、将来のヒントになれば」。10月「キッズカンパニー」と題する高校・大学生と経営者の交流会が大阪市中央区のオフィスビル「ザ・プレイス」であり、主催者が冒頭で呼び掛けた。名刺交換する場や「得意なこと」「未来の理想像」を棚卸しするワークショップもあり、若者らが想像を膨らませた。

 企画したのは、同市内で通信制高校(専修学校)を運営する「アーマリー」(同市西区)。かつて学生サッカーで活躍した福永祐作社長(27)は、けがを機にアスリートとしての将来を断念した。セカンドキャリアの壁にぶつかり「もっと早くから社会のことを知りたかった」と感じたのが、手掛ける事業につながっている。

 交流会には生徒・学生計9人が出席し、教育や福祉、アパレル業界など実業家6人と手製の名刺を交換した。6人は「起業には無限の可能性がある」「行動するといろいろなことが見つかる」などとあいさつ。学生らは学校での学びや将来設計を一人一人にアピールし、会社設立の経緯や事業内容、成功に必要な要素まで幅広く聴き取った。

 堺市南区の高校2年、宮城彬良さん(17)は「経営者のバックグラウンドを知れて良かった。大学に進学し、ITで世の中を変える一歩を踏み出したい」と決意を新たにしていた。

 ソニー生命保険が6月、全国の中高生千人を対象に実施した意識調査によると、自身の将来のイメージを「10年後は不安」とした回答が中高生とも約半数に上った。

 今後、同社では「10年後」へ思いを寄せてもらおうと、中高生へのアプローチを進めていく考え。福永社長は「思いを発信することで仲間や協力者にも出会える。時間をかけて一歩ずつ前に進んでほしい」と展望する。


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