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「大阪3部作」最終章 リム・カーワイ監督に聞く

2021年11月25日

 中華系マレーシア人のリム・カーワイ監督(48)が大阪キタの街とアジアの人々の交流を描いた無国籍ヒューマンドラマ「Come&Go カム・アンド・ゴー」(リアリーライクフィルムズほか配給)が12月3日からテアトル梅田、翌4日からシネ・ヌーヴォで公開される。カーワイ監督に撮影裏話を聞いた。

「9カ国・地域の俳優さんが集まってくださった」と話すリム・カーワイ監督=大阪市内
映画の一場面(ナン・トレイシー)(C)Cinema Drifters

 大阪大卒業後、北京電影学院で学び中国で監督デビュー。日本に戻り、韓国のヤン・イクチュン、キム・コッピ主演で第2作「マジック&ロス」を発表。続いて「新世界の夜明け」「恋するミナミ」と大阪を舞台にした作品を撮り、今作が「大阪3部作」の最終章に当たる。「僕は中崎町に住んでいて、ここを舞台に、梅田周辺の都会の谷間になっている街のたたずまいとそこで暮らす人々の生活に焦点を当ててドラマを作った」

 台湾のツァイ・ミンリャン監督の全作品に出演しているリー・カーション、ベトナムの人気スター、リアン・ビン・ファット、ミャンマーのナン・トレイシー、日本の千原せいじ、桂雀々、渡辺真起子、兎丸愛美ら9の国・地域のスターが出演した群像劇。「前2作で、中国人、韓国人と日本人のつながりをラブストーリーとして描いた。平成から令和に変わろうという時の大阪の街は、多くのアジア人が一緒にいる姿が日常化し、その関係性を俯瞰(ふかん)する形で見たいと思った」

 中年刑事の千原が妻の渡辺にネパール人の男(モウサム・グルン)と浮気をされて動揺し、終活おじさんの雀々が息子にマレーシアに追い出され怒り心頭になったりする3日間、七つのエピソードが同時進行で描かれる。「構想は3年。撮影は2019年3月に3週間かけて敢行。ドキュメントタッチでリアルだけど、俳優さんがみんな上手で、面白いエンタメ映画にもなって満足している。コロナ禍を節目に今後、2025年の大阪万博までまたここで新しいドラマが生まれるでしょう」

 ほかに日本の尚玄、マレーシアのJ・C・チー、韓国のイ・グァンス、香港のデイヴィッド・シウ、中国のゴウジー、アメリカの望月オーソンが共演。(映画評論家/高橋聡)


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