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故郷を思う叙情曲 和田青児が1年ぶり新曲

2022年5月13日

 北島三郎(85)の元運転手で、師匠の若い頃に最も歌い方が似ていると言われる和田青児(52)が1年ぶりの新曲「里ごころ」(クラウン)を発売した。作詞作曲は自らのペンネーム星つかさ。大阪や神戸など久々の関西のステージにも立ち、「やっぱり歌手はお客さんの前で歌うのが一番」と感無量の表情だ。

50歳を過ぎてトークにも磨きがかかる和田青児=神戸市兵庫区のKAVCホール

 ステージの和田はいつになく多弁だった。「コロナになって地方の営業が次々なくなり仕事はあがったり。それもいつ終わるか分からないんだから…」と苦難の日々をジョークで語り笑いを誘う。新曲「里ごころ」は、コロナ禍でなかなか帰郷できない自身の故郷・福島県郡山市を思う叙情曲。ゆったりとしたテンポの曲は、こぶしの回し方や高音部の張り方が北島のそれを思わせる。

 高校生の時に藤堂哲也の芸名でメジャーデビュー。しかし学業との両立は難しく1作だけで帰郷した。母は目的を見失った息子を高校卒業と同時に北島に託し、長い下積み生活が始まった。苦節11年、紅顔の少年は30歳になり、北島が自ら作曲したオリジナル曲「上野発」で和田青児として再デビュー。「もう歌手は諦めようかなと思っていた時に、譜面を師匠から頂いた。家に戻るまで泣きっ放しで、涙で前が見えなかった」という。

 歌い方はもちろん、歌手になってから独学でギターを覚えて自分で楽曲作りとどこまでも師匠の後を追いかける。もともと釣りや料理を愛する明るい性格。「コロナで歌手は皆苦労しているけど、明けない夜はない。若い時分の苦労に比べたら、日々マイクを持ってお客さまの前で歌わせていただける『今』が一番幸せです」と笑顔で胸を張る。


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