新日本海新聞社、週刊大阪日日新聞社の代表取締役社主、吉岡利固氏(94)の四半世紀にわたる論説をまとめた著作が完成した。タイトルは「日本の混沌(こんとん)を地方から切り拓(ひら)く ザ・論点 1996−2022 不確実な未来を託す次世代への遺言」=写真。平成から令和にかけての激動の時代を、権力におもねることなく批評した随想録で、多くの読者から書籍化を望む声が上がっていた。
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出来上がった論説集に目を通す平井会長=17日、鳥取県庁 |
吉岡社主の評論は1996年1月にスタート。当初、日本海新聞の読者への「年始あいさつ」として掲載していたが、98年からは「鳥取発特報」と題して折々の政治情勢や経済展望を論評。独自の視点で評論活動を続けてきた。
2000年10月からは大阪日日新聞の発刊を手がけ、同紙にも「大阪発特報」を掲載。04年1月からはコラムタイトルを「日本海発ザ・論点」「大阪発ザ・論点」に改め、辛口コラムとして内外の注目を集めた。
「ザ・論点」は両紙の1面に掲載した時事評論の中から95編を抜粋し、年代別に5章構成で収容。第1章は96年から00年までで、「規制撤廃で日本再生」「これでは日本が崩壊する」「無責任政治を怒る」などバブル崩壊後の景気低迷や政治の混迷ぶりを厳しく追及した。
第2章は「日本国民総バカ時代」、第3章は「無気力政府に、鈍感国民」と題し、小泉純一郎首相の郵政民営化や堀江貴文氏のライブドア事件、民主党政権の誕生などを多角的に解説。「国民が『自分の生活には関係ない』と思って任せっきりの間に、世の中はどんどん悪くなっている」と警鐘を鳴らした。
第5章の「平和憲法を捨ててはならぬ」では、「先の太平洋戦争で、日本は多大な犠牲を払い敗戦の屈辱を味わった。われわれ戦争体験世代は、その思いを肌で知っている」と自身の戦争体験に言及。「現行憲法のおかげで今日の繁栄が築けたのだ。その意義をもう一度思い起こしてほしい」と訴えた。
論説集の巻頭には吉岡社主と交流があった松下電器の創業者、松下幸之助氏や田中角栄氏、渡辺美智雄氏、小沢一郎氏ら政治家、カーター元米大統領らとの写真を掲載。また、平井伸治鳥取県知事が「『ザ・論点』と吉岡利固社主に捧(ささ)げて」と題して寄稿し、中国の故事を引用しながら論説集を「一字千金の書」とたたえている。
A5判、366ページ。非売品。
新日本海新聞社は論説集を3千部発行し、県内の自治体や図書館、全国の新聞社、主要取引先、日本海政経懇話会会員、関連会社社員らに贈呈する。
また、抽選で本紙読者300人にプレゼント(1人1冊)。希望者ははがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を明記し、〒680−8688、鳥取市富安2丁目137、新日本海新聞社読者販売局「ザ・論点読者プレゼント係」へ。応募締め切りは6月20日(消印有効)。当選は発送をもって代える。
大阪日日新聞を発行する新日本海新聞社の吉岡利固社主の論説集「日本の混沌(こんとん)を地方から切り拓(ひら)く ザ・論点 1996−2022 不確実な未来を託す次世代への遺言」の発刊を受け、同社の吉岡徹社長が17日、鳥取県庁に平井伸治全国知事会長を訪ね、書籍の完成を報告した。
出来上がったばかりの本を受け取った平井会長は早速、著書を開き、一読。論説のタイトルに目を通しながら、「吉岡社主だから書ける。忖度(そんたく)がないから、面白い」と感想を述べた。
平井会長は、同論説集の巻頭に「『ザ・論点』と吉岡社主に捧(ささ)げて」と題して寄稿している。
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