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宝恵駕籠パレード復活 疫病退散、世界平和祈る

2022年6月28日

 数多い大阪の夏祭りの始まりを告げる風物詩「愛染(あいぜん)祭」が30日から2日間の日程で開催される。今年は、諸事情で2018年以降中断していた初日恒例の「宝恵駕籠(ほえかご)パレード」が、5年ぶりに復活。6人の愛染娘をはじめ、東欧ウクライナから避難してきた学生とともにパレードを繰り広げて疫病退散や世界平和を祈願する。

愛染祭をPRする山岡住職(左)と愛染娘の徳山さん=愛染堂多宝塔前
昨年の「愛染祭」で披露されたかご上げ

 愛染祭は聖徳太子ゆかりの和宗総本山四天王寺支院愛染堂勝鬘(しょうまん)院(大阪市天王寺区、山岡武明住職)の伝統行事で、毎年多くの人々が縁結びや商売繁盛を祈願。2014年度には「勝鬘院の愛染まつり」として大阪市指定無形民俗文化財となった。

 近年は一部参詣者のマナー悪化や新型コロナウイルス禍を受け、パレードや露店の取りやめなど規模縮小で開催してきた。

 山岡住職は「伝統を受け継ぎながら、最初の夏祭りとして景気づけにしたい」との思いで、コロナ情勢を警戒しつつ5月にパレードの再開を決定。愛染娘は縮小体制で公募せず、同院関係者の紹介で選考した。

 同祭実行委でもある清風情報工科学院(同市阿倍野区、平岡憲人校長)からは、これまで多くの留学生がパレードに参加してきた経緯があり、今年はウクライナ学生支援活動の一環で受け入れた避難民の女子学生3人がかごに乗り込む。

 一行は30日午前11時半に同学院前を出発。天王寺公園前まで徒歩でパレードした後、愛染娘が交代しながらかごに乗って境内を目指す。境内では避難民支援の募金活動も行われる予定。

 愛染娘の一人、徳山夏稀さん(23)=同市=は祭り本番に向けて、掛け声や、かごの乗り方などを練習。「とても光栄。愛嬌(あいきょう)あふれる愛染娘をしっかりとお務めしたい」と意気込む。

 山岡住職は「コロナ禍を受け、古来、都市部の夏祭り本来の祈願であった『疫病退散』を実感しながらお参りされる人が増えた」と、近年の変化を指摘。「太子創建のお寺の祭りなので『和を以(もっ)て貴し』の心で一刻も早い平和の実現を祈りたい」と話した。

 開門時間は両日とも午前10時〜午後7時。問い合わせは電話06(6779)5800、愛染堂。


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