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週一度のヴィーガン生活 大学生が記者に挑戦

2022年8月5日

 大阪国際大と大阪日日新聞、週刊大阪日日新聞が協働し、学生が記者に挑戦するプログラムを実施した。このうちヴィーガン(完全菜食主義)をテーマにした記事を紹介する。

月替わりランチの「アボカドコロッケ」(1900円)。自然の野菜を使ったヴィーガンメニューが充実
店内で生豆からひくコーヒーやグルテンフリーの米粉パンなどを販売している西川さん=ヴィーガンカフェあすか

 「週に一度のゆるっとヴィーガン」を掲げて2020年1月、ヴィーガンカフェあすか(堺市)を開店した西川真紀子さん(56)。自身のヴィーガン生活による体質改善を通して「子どもたちをはじめ、多くの人に自然から作られた安全な良いものを届けたい」と子ども食堂や体験イベント、動画投稿サイト「ユーチューブ」などの活動も展開。「完全菜食主義を貫き通す必要はなく、無理せずにヴィーガンという選択肢を取り入れてほしい」というのが西川さんの願いだ。

■健康のためのヴィーガン

 肉料理や魚の刺し身を食べることが多かった西川さんは、慢性的な腹痛や下痢に悩まされていた。知人から勧められたヴィーガン生活で体質改善し、健康面の悩みを解消。同様の悩みを抱えている人に成功体験を伝えたいとカフェをオープンした。近隣の農園や京都府福知山市に田んぼを所有。農薬や化学肥料を一切使わない自然農法で野菜を育て、販売も行っている。カフェを通して、子ども食堂や田植え体験、ユーチューブ、マルシェ出店などの活動情報を発信。多くの人がヴィーガンを知るきっかけづくりをしている。

■未来のためのヴィーガン

 22年6月にスターバックスから主要原材料に動物性食材を使わず、植物性食材を使用したプラントベースのフードが登場。持続可能な地球の未来に思いを込めたプラントベースが注目を集めている。完全菜食主義と訳されるヴィーガンは、肉や魚などの動物性食品を取らないこと(ベジタリアン)に、動物愛護や環境負荷などの思想が加わる。21年12月に『日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査 by Vegewel』が行った「取り組んでいる食生活」の調査によると、「ヴィーガン」は2・2%。「糖質制限」の13・3%や「オーガニック」の8・7%と比べると低い。調査対象は男女2413人。

 ヴィーガンが普及すれば、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に近づく。畜産や養殖は、水質汚染の原因の一つとされている。ヴィーガンのような植物性の食事を取り入れることは、畜産や養殖に使用される水や穀物資源の保全につながる。急に食生活や思想を変えることは難しいが、週に一度でもヴィーガンを実践することで環境負荷の軽減に貢献できる。

 西川さんは、「気軽にゆるーくヴィーガンを取り入れてほしい。ヴィーガンの思想を理解し、動物愛護、環境負荷(の軽減)にも貢献することにより、ほんの少しでも心が優しくなれれば」と活動を通し、「週に一度のゆるっとヴィーガン」を広め続けている。

【取材後記】

 ヴィーガンは完全菜食を貫き通さなければならず、食生活や考え方が縛られると思っていた。インタビューを通してそのイメージは変化し、サスティナブルな考えが広がった。ヴィーガンは地球や動物、自分自身の健康を目的とした取り組みの一選択として取り入れたいと感じた。西川さんの思いにもあるように「無理なくゆるっとヴィーガン」が多くの人に広まってほしい。


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