あきない見聞録

梅南鋼材

■代表者 堂上勝己社長
■本社・第1工場 大阪市西成区南津守5の12の16
■電 話 06(6661)9666
■社員数 53人
2021年6月10日

「顧客の要望を形に」 情報システム活用現状把握 72時間「プラモデル納品」

第1工場(梅南鋼材提供)
堂上勝己社長

 鋼材の供給をできる限り顧客の要望に添った形で行うことが梅南鋼材の大方針だ。

 具体的には図面や現物を見て調達から切断、加工まで、求められる前工程の全てを引き受け、最も後工程がしやすい形で顧客に届ける。他部品とピタッと合う形状で1個から引き受ける「プラモデル納品」で、注文から納品まで72時間で対応する。適切な品質を見極めて最低限のコストで製作する「トータルコストダウン」と合わせて、約350社まで顧客を増やしてきた。

 設立は1956年で、最大の転機は2004年。扱う商品は鋼材で一貫しているが販売から製造・販売へと業態を進化させた。07年と11年にレーザー加工機を、19年には3次元レーザー切断機「ファブリギア」を導入するなど設備投資にも注力。もともと販売会社だったための強い調達力に加え、メーカとしての加工能力を飛躍的に高め、13年にはISO9001の認証を取得している。

 04年に12人だった社員は現在50人を超える。毎年1人以上の新卒採用を続けてきた成果だが、中小企業にとって簡単なことではない。「人を増やすために仕事を増やす」(堂上勝己社長)という通常とは逆の発想を実践してきた結果だ。

 事務所を訪れると若い社員、女性社員の多いことに驚く。営業担当者は一定の範囲内で価格決定権を与える権限移譲で、工場担当者は全ての持ち場をこなすローテーション制で人材を育成する。

 同社は「2030年に社員100人」をビジョンとして掲げており、堂上社長は「ビジョンと現状の差を埋めるのが経営で、まず現状をつかむことが大事」と強調。現状把握の手段の一つが情報システムだ。一つ一つの商品明細について原価計算しており、「どの部門がいくらの利益を上げているのか」を顧客ごと、商品ごとに分析している。

 関西地域でITを活用し、優れた業績を上げている中堅・中小企業を対象とした「2017年度関西IT百選」に選ばれ、さらに優秀賞を受賞。堂上社長は「私がシステムに強いわけではなく、(システムを使って)何をやりたいのか、何の数字、集計がほしいのか、明確に(システムの会社に)伝えられれば、自社に必要なシステムを構築できる」と強調する。


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