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動画はクロマキー対応でテキストを写して進められる |
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二見哲史社長 |
技術士や電験三種(第三種電気主任技術者)など現場・技術系に特化したeラーニング(インターネット学習)を開発している。新型コロナウイルス禍で講習会が開催できない影響を受け受講者数を伸ばし、サービス開始から6年余りで利用者は9万人を突破した。顔認証システムの導入や急増する外国人労働者向けに教材の多言語化など、新たなニーズにも意欲的に取り組んでいる。
二見哲史社長(45)は元公立中学の理科教諭。「教員時代の趣味は教材つくり」だったという。“趣味”を本業にしたのは、36歳の時。2013年1月に起業した。
取り扱うのは、電気系や設備系、建築・技術士、施工安全管理の各資格と、特定の危険性を伴う業務を行う際に受講する特別教育の約60講座。テキストはフルカラーで、試験の要点を簡潔に、図表を多用した。自社スタジオで収録する動画も1回が10〜30分とコンパクトにし、移動中など“すきま時間”での学習を意識している。
テキストは各講師が制作するが、報酬は印税方式で競争力を高めているのもポイント。受講生のアンケートも欠かさず、固定化していた技術系教材の改善にも余念がない。
今年2月には、特別教育教材に顔認証システムを導入。人工知能(AI)による顔認証で動画視聴中の顔の識別を行う。
足場の組み立てや高所作業などの特別教育は、事業者が従業員に対して行うことが義務付けられている。社内や外部機関で受講することが一般的で、動画視聴は受講者がきちんと視聴できているか担保できないことから望ましくないとされていた。顔認証システムにより、インターネット上で24時間いつでもどこでも受講可能にし、なりすましや離席の防止を図る。
また、外国人労働者の中で最も多いベトナム人に向け、特別教育のベトナム語字幕を開講。これまで10講座を200人以上が受講した。本年度中に全講座のベトナム語字幕を完了させ、ネパール語や英語にも広げていく。
確かな技術力、安全性の認識は暮らしの根幹だ。高齢化・人口減少時代の今、“現場力”はより重要になる。二見社長は「全ての人に最高の教材を提供したい。言葉の壁で外国人が困らないように、教材を通じて外国人と日本人をつなげていきたい」と話す。
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