あきない見聞録

新宿屋

■代表者
 丸吉肇代表
■住 所
 大阪市東成区中本 5の19の11
■電 話
 06(6976)9850
■資本金 300万円
2021年11月25日

履き心地良い靴追求 大阪ものづくり優良企業賞に

サメ革の裁断を行う職人
丸吉肇代表
未利用のワニ革を活用した「クロコ・テディ」

 クロコダイル(ワニ)、シャーク(サメ)、オーストリッチ(ダチョウ)。希少性の高い天然素材の最高級革「エキゾチックレザー」を使い、婦人靴の製造、販売を行っている。職人が手作りで一足、一足、客に合った履き心地の良さを追求し、今年10月には「大阪ものづくり優良企業賞2021」を受賞した。新型コロナウイルス禍でも商品開発に果敢に挑戦。丸吉肇代表(50)の信念「感謝、誠意、おかげさまを大切に」は揺るがない。

 「shinjuku(シンジュクヤ)ya」ブランドは、1974年に誕生。高品質で履き心地の良さにも定評があったが、M&Aで取り扱う会社が次々と変わる不安定な状況だった。

 当時販売員として自社の靴に誇りと愛着を持っていた丸吉代表が「自分が背負う」と覚悟を決めてブランドを買収、2015年に独立した。

 日本人の足に合った靴を作るため木型は、ブランド発足当時から培ってきたノウハウを受け継ぎ、独自のものを採用。アッパーと呼ばれる足を覆う革素材の選定や裁断にもこだわり、トータルのバランスで履き心地の良さにつなげている。

 コロナ禍では販路のメインとしている全国の催事が次々に中止に追い込まれた。「何かできることはないか」と考え、生み出したのが未利用のクロコダイル残皮を使った新商品、バッグ用のチャーム(飾り)。

 以前、事業パートナーであるワニ養殖事業者から「バッグの製作時に出るワニ残皮の多くを廃棄している現状を変えたい」と相談を受けていた。顧客からの「高級バッグに合うかわいいチャームがあれば」という声を思い出し、製作に約1年かけて熊をモチーフにした「クロコ・テディ」を完成させた。

 クラウドファンディングサイトで9月末から約2カ月間、特別価格で販売し、目標金額の10万円を達成。集まった支援金は量産のため金型代やプロモーション費用に充て、年内にも同社ホームページなどで一般発売を目指している。

 丸吉代表は「今日、明日のお金にはならないが、何もしなければコロナで終わる。挑戦することで目に見えなかった人とのつながりや愛情を感じることができ、新しいビジネスのチャンスも見えてきた。おかげさまです」と、信念を再認識。

 原油価格の高騰などで業界を取り巻く環境は依然厳しいが全国の催事も動きだし、「シンジュクヤの本業は靴作り。世の中のお足で困っている方々に履ける靴、歩ける靴を届けられるよう思いっきり頑張りたい」と話した。



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