鉄道沿線ぶらり旅

 新大阪駅−久宝寺間を結ぶJRおおさか東線が16日、全線開通から1年を迎える。北区間に誕生した4つの新駅も同じく1年がたつ。地域住民の利便性の向上、そして新たな人の流れが生まれることが期待された各駅周辺の町の今を見つめながら、ぶらり歩く。

JRおおさか東線 JR淡路駅

2020年3月23日

人の流れの変化を実感 銭湯プラン、外国客人気

改装して生まれ変わった木造の三軒長屋。ゲストハウスのほか、生パスタ店、から揚げ店もテナントに入り、近く(写真右奥)には商店街で買い物も楽しめる

 新線開通から1年。阪急と乗り換えの利便性が高まったのがJR淡路駅だ。経由地となり、地元にもにぎわいが生まれている。

 新大阪とつながったことで「お客さんはナチュラルにルート検索を使いこなす。案内にも“直通”と書けるようになった」と喜ぶのは、「ゲストハウス木雲」オーナーの森川真嗣さん(38)。屈指の学生数を誇る関西大や近畿大の学生も乗り換えを利用しているそうで、「最初は期待していなかったが、人の流れが変わった」と感じている。

 木造の三軒長屋を改装した「木雲」は、森川さんが脱サラして4年前にオープン。家族が経営する近くの銭湯を無料で利用できるプランも売りの一つで、訪日外国人客にも人気だ。

 京都や神戸へのアクセスもよい立地だが、現在は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、娯楽施設が休園、高校野球やコンサートも中止となり、宿泊にも影響が出ている。

 宿泊客で、フランス出身のバスティアン・サロさん(25)は大相撲春場所を観戦予定だったそうで、お目当てに「エンホー(炎鵬)、イシウラ(石浦)、トチノシン(栃ノ心)」と通好みの力士を並べた。「無観客」を残念がったが、今月末まで引き続き日本観光を楽しむつもりだ。

 目と鼻の先にある淡路本通商店街を抜けると、愛らしい猫のシルエットで飾った看板が目に入る。「森のねこ舎」は、ボランティアから引き取った保護猫ら16匹が暮らす「猫カフェ」で、里親探しの一翼も担う。ワクチン接種など健康状態は管理を徹底しており、店長の白髭菜摘さん(28)は「ネコに会いに来てくれる常連さんもいる。新しいおうちが決まると一番うれしい」と笑顔を見せる。

 近くには銭湯だった建物を改装したクラフトビール工場もあり、下町情緒あふれる商店街は往年のヒット曲が流れてにぎやか。下車してゆったりとした時間を楽しめるユニークなまちだ。



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