にちにち動物百科

 動物園はワンダーランド。ライオン、キリン、チンパンジー…。大阪市天王寺区にある天王寺動物園は、都会の真ん中でありながら、非日常の世界が広がります。のんびりさんだったり、怒りんぼうだったり。私たちがそうであるように、動物たちも見ているだけでは分からない愛くるしい一面があります。飼育員だから知っている動物たちの性格や食事、クスリと笑えるエピソードも交えて紹介します。

☆21 アザラシ

2019年12月12日

アイドルぞろいの人気者

にっこり/ワモンアザラシのアラレの「笑顔」に癒やされます(海遊館提供)
SNS映え?/丸すぎると話題のワモンアザラシのユキ
じっくり見てね/水槽の底面がドーム型のガラスになっている北極圏エリア

 「丸すぎる」「顔が怖い」「笑顔に癒やされる」。大阪市港区の海遊館に暮らすアザラシたちは、いろいろな呼び名が付けられるほどの“アイドル”ぞろいです。陸上や水中での生活を見やすく工夫された水槽で、一頭ずつ違う特徴を観察できます。

■SNS映え

 生き物が暮らす世界を体験できる「新体感エリア」の「北極圏」に暮らすワモンアザラシは近年、会員制交流サイト(SNS)で人気を集めています。

 雌のユキは、首をすくめて丸くなる姿が「丸すぎる」「漬物石」「まんじゅうみたい」とSNSで話題になりました。

 映画「スター・ウォーズ」の悪役ダース・ベイダーをほうふつさせる顔が、SNS上で「怖い」と注目されたのは、雄のモヤ。眉間にしわを寄せた表情に威圧感がありますが、実際は優しい性格だそうですよ。

 ワモンアザラシがいる水槽の底は、ドーム型ガラスになっていて、泳ぐ姿を見上げることができます。目を細めると、にっこり笑顔に見える雌のアラレの顔は、丸みのあるガラスも相まってか、すてきなほほ笑みが話題になりました。

■潜水が得意なの

 モンタレー湾水槽にいるゴマフアザラシは、アシカたちと一緒に暮らしています。ゴマフアザラシの生まれたばかりの赤ちゃんは、白い毛「ホワイトコート」に覆われていて、漫画「少年アシベ」に登場した愛らしい姿に、親しみを抱く人は多いと思います。

 アザラシとアシカは、一見すると同じような動物に感じるかもしれませんが、実際は違います。

 ゴマフアザラシは20分くらい水中にいることができ、短時間なら水の中で寝ています。アシカは5分ほどしか潜れませんが、陸を移動する時は体の前のヒレで上体を支えて“歩く”ことができます。アザラシは水中の生活に適した体のためか、陸の上ではイモムシのようにはって移動します。

 海遊館の水槽は、いろいろな角度からアザラシを見られるように工夫されています。笑顔になったり、丸かったりする個性豊かなアザラシたちの“映える”一枚を狙ってみませんか。

【ワモンアザラシ】 アザラシ科。輪のような斑点模様から名前が付いた。地球上の最北部で暮らすほ乳類の一種で、北極圏の海岸に定着した氷や、流氷に穴を掘って巣穴を作り、出産、子育てする。


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