にちにち動物百科

 動物園はワンダーランド。ライオン、キリン、チンパンジー…。大阪市天王寺区にある天王寺動物園は、都会の真ん中でありながら、非日常の世界が広がります。のんびりさんだったり、怒りんぼうだったり。私たちがそうであるように、動物たちも見ているだけでは分からない愛くるしい一面があります。飼育員だから知っている動物たちの性格や食事、クスリと笑えるエピソードも交えて紹介します。

☆23 クラゲ

2020年2月20日

星空のようにきらめく

天井に星空のような光が広がる展示エリア
宇宙にきらめく星のように漂うミズクラゲ
長い触手と赤っぽい傘が特徴のアカクラゲ

 水の流れに身を任せて、海中を漂う透明な体のクラゲ。海遊館(大阪市港区)に2018年3月、クラゲが宇宙を漂うような展示エリア「海月(くらげ)銀河」がオープンしました。水中をゆらゆらと泳ぐクラゲの美しい姿は、忙しい現代人に一服のやすらぎを与えてくれます。

 海月銀河は、クラゲの美しさを引き出すため、照明を最小限に抑えています。クラゲが入っている水槽を、一筋の照明で照らすことで、光の筋をクラゲが通る時に、透き通った体が美しく浮かび上がります。

■つながり

 展示エリアには、16種類が展示されています。そのうち、太平洋沿岸にしか生息しないアトランティックシーネットルは、米国の水族館との「生物交換」で届けられた個体を、大切に育て続けています。

 水族館同士で生き物を交換する「生物交換」は、国内外を問わず、その地域で捕獲できる生き物を交換して、多様な種類を展示につなげる取り組みです。海遊館からは、アカクラゲが送られたそうです。

■丁寧に作業

 体のほとんどが水分のクラゲはとても傷つきやすく、水槽内の清掃や、個体の入れ替えは慎重に行われています。

 水槽の清掃は、歯ブラシと棒を組み合わせたお手製のブラシを使います。個体の入れ替えは、ひしゃくを使って水ごと水槽からすくい上げ、負担を減らす工夫をしています。

 海月銀河エリアは、天井に星空のような穏やかな光が広がります。水面に水滴が落ち、広がる波紋の下をクラゲが優雅に泳ぐ姿を観察できる水槽もあります。ほぼ全ての角度からクラゲを観賞できる展示から、自分だけの“クラゲ映え”スポットを見つけてください。

【クラゲ】 深海から淡水、熱帯から北極まで各地に生息する。体の90%以上が水分で、ゼリーのように軟らかく丸みがあり、透明で繊細な姿の種類が多い。「拍動」と呼ばれる動きで海中を漂う。


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