大森均の釣れ釣れ草

渓流釣りに潜む危険

2018年3月12日

年間約20人が誤射で死傷

渓流は自然を強く感じるがその危険も隣り合わせ

 シーズン突入の渓流釣りにはさまざまな危険が潜む。転んで流されると、ウェーダーが浮袋となり、もがいても顔を水面から出せなくなり溺れることがある。源流域では毎年死亡事故があるらしいが、釣り?レジャー?自己責任と言う側面から過大に報道されないので、われわれがその情報に接することが少ないようだ。死なないまでも大けがをする危険性は高い。

 釣友のTさんは、ロッククライミングのごとく、岩をつかんではい上がったところでマムシと目が合ったという。スズメバチも注意しなければならない。茂みの中に巣を作っていることがあり、うかつに刺激すると大量のスズメバチに襲われる。さらに野生動物との遭遇も要注意。クマやイノシシとの遭遇はもちろん恐ろしいが、猿にけがをさせられることもあると聞く。

▽天候に注意

 何より恐ろしいのは天候の急変だ。雨が降ると、川虫やミミズが流され渓魚の活性は高くなる。釣れるからチャンス!と、渓流釣り師ははやる。しかし、リスクも高くなる。小さな渓流ほどすぐに増水する。雨が強くなったらいったん上がって様子をうかがう慎重さも必要で、その場所で雨が降っていなくても上流でピンポイントの豪雨などが起こった場合、水とともに土砂や岩などが一気に押し寄せて来ることがある。雷が鳴って急に水が濁って落ち葉などが流れてきたら、鉄砲水の可能性が大きいので、ちゅうちょせず安全な所に避難しなければならない。

▽ハンターの誤射

 数年前、解禁前に日高川漁協にアマゴの生育状況を尋ねると「イノシシが全国的に人里に現れ農作物に被害を出していますので、2月15日までの狩猟期間が一月延長されました。ハンターに誤射されないよう呼び掛けをお願いします」と、思わぬ依頼を受けた。釣りの最中にということではないが、動物と間違えて人を誤射してしまう事故は毎年のように発生している。

 調べてみると、ハンター本人に起因する銃の誤射などによる事故は、年間おおむね20人程度の死傷者数があり、その加害者は高齢者が多いという。自然界にない色の派手なウエアを身に着けることも誤射から身を守る術と心しよう。

▽命を賭けてまで

 ジャンルにかかわらず、釣り師はまだ見ぬ好敵手にロマンを抱く。「あの流れの先にはどんな魚が…」。ついつい夢中になって、険しい岩肌に阻まれた上流を目指す。いくら装備などを万全にしたからといっても想定外の要因があるものだ。釣りは、自然相手の遊びであるがゆえに危険が常にそこにある。年長者としていつも後輩の釣り師たちに刷り込む一言がある。「遊びやから命を賭けてまでやることと違う」。

 これからも「釣れ釣れ草」は釣りの楽しさ、醍醐味(だいごみ)を伝えるだけでなく、その危険性もはっきり伝えて、はやる心にブレーキを掛ける釣り人にとって耳障りの悪いコラムを目指したい。

週末のイチオシ気配

 ■船(1)■加太・和歌山

 ガシラ堅調。遅出便(午前10時半発)田倉崎沖に出て同魚15〜25センチ30〜40尾。対象魚は海況によって変わるので確認を。要予約。▽三邦丸=電話050(3532)9619

 ■船(2)■印南・和歌山

 印南沖でイサギ上昇気配。お土産(25〜33センチ20〜30尾)は堅い。シケの後の上り潮に当たれば25〜35センチが50尾程度見込める。要予約。▽清義丸=電話0738(42)0259

 ■船(3)■泉佐野・大阪

 午前便で良型マアジ期待。同魚28〜37センチ10〜25尾。45センチ超も時折出現。オモリ40号。マアジ便午前9時出船。要予約。▽海新丸=電話0724(69)2332

 ■磯■栖原・和歌山

 乗っ込みチヌの兆し。例年のデータから初期にコンスタントに釣果がある栖原を推奨。かるも島、鷹島などでチヌ35〜50センチがいい人で2〜5尾。▽かるも丸=電話0737(62)3527

 ■波止■西宮ケーソン・兵庫

 今週末あたりから第3週にかけて大阪湾一帯でハネが一気に本格化の気配濃厚。とくに、大阪湾最奥部の鳴尾浜、甲子園浜、西宮浜あたりが期待できそう。▽フィッシングMAX武庫川店=電話06(6411)4848

 ■釣り公園■尼崎・兵庫

 エビ撒き釣りでハネ堅調。同魚35〜55センチ2〜5尾見込める。釣り台内向き中央付近に釣果偏る。底撒き器で底付近にピンポイントで撒き餌入れる。▽事務所=電話078(6417)3000

 ■バス■琵琶湖・滋賀

 そろそろ連日1〜2尾の釣果が5〜6尾に伸び始める気配。この時期は、大型バスが狙える。アピールの強いルアーで。▽小林貸船釣具=電話077(522)6347

 ■アマゴ■日高川・和歌山

 湯の又、大熊上流などで12〜25センチ10〜50尾。例年並みの釣果は期待できそう。「川虫がアタリ多いです」と漁協談。▽日高川漁協=電話0738(52)0339

 (大阪日日APG 錦 剛司)