大森均の釣れ釣れ草

初釣りの手掛かり

2020年1月10日
磯から見る初日の出も格別
釣った魚の大小はあってもこのパターンが最も多い

 この稿が出る10日は、五島列島に初釣りに出発する日だった。あいにくの爆弾低気圧の来襲で、直前で断念。強行して出かけても釣り宿で荒れ狂う海を眺めているだけでは仕方がない。それでも収まりがつかない釣り心は「たとえ近くで日帰りでも?」と、乱れに乱れる。

 そもそも、釣り師というのは、年がら年中節度なく釣行を重ねているくせに、まるで仕事であるかのように「初釣りだ!」と家人にPRして義務を果たすかのごとく出かける。言ってみれば、信心深い人の初詣のようなもので、済ませておかないと落ち着かない。

 そこで一年の縁起担ぎと、御利益も早々に大吉の釣果を望んで、あれこれと釣り場の選定に頭を悩ませることになるが、新年早々に来た年賀状が初釣りの手掛かりになることも少なくない。

▽深刻な予兆

 今年、私宛に来た483通の年賀状のうち、46通が釣友からの年賀状で、その割合は9・5%。今年の目についた中に、「磯釣りはめっきり少なくなりました。安全な海上釣り堀で楽しんでいます」「比較的、体の楽な船釣りが多くなりました」など、古希を超えた釣り人から釣種の変化を感じさせるコメントがあった。これは私たち老人釣り師にとって「いつまで釣りができるか?」という深刻な問題の予兆でもある。

▽パターンは三つ

 こんな釣り師の年賀状には、裏面のパターンは三つある。(1)まったく釣りに関する色がなく、普通のもの(2)釣った魚と自分がいっしょに写っている写真が添えられているもの(3)釣り場の風景の写真が添えられているもの、と見事に3分類される。

 普通、懐かしい友人から来た年賀状を見て、電話を取って消息を尋ねることは珍しいことではないであろうが、これが釣友からきたものに対する電話の内容は自分自身でも理屈抜きに滑稽だ。「元気か?」とは聞かずに「最近釣りに行ってるか?」「釣果の具合はどうか?」「今どこが釣れてるか?」と、釣りの話ばかり。

▽年賀状でさえ動機

 数年前、年賀状に添えられているグレの大きさに思わず釣友に電話をかけた。「もうグレが湧いとるで。クーラー2杯は確実!」などと聞いて、初釣りを即敢行。結果は無残なものだったが、とにかく、家人にもあきれられている“狂”のつく釣り師には年賀状でさえ釣行の動機になる。

 年頭にあたり、この素晴らしい趣味に出会えたことを感謝しつつ、読者の釣運をお祈りする。

週末のイチオシ気配

■船(1)■明石・兵庫

 明石大橋の橋脚まわりを攻めるガシラが好調。20〜22センチが多いが、中には30センチに及ぶものも。連日の竿頭50〜60尾。要予約。▽名田屋乗合船=電話078(912)7211

■船(2)■加太・和歌山

 専門便で肝がすこぶるおいしいカワハギ(20〜28センチ)が10尾前後期待できる。他に早朝便で良型アジ30センチが5〜10尾。要予約。▽三邦丸=電話050(3532)9619

■船(3)■比井・和歌山

 日の岬沖トフのマダイ期待。同魚35〜50センチ3〜5尾見込める。ハリス8号、オモリ120号。エサはオキアミ。要予約。▽岬旅館=電話0738(64)2975

■磯■周参見・和歌山

 場所ムラあるが期待できる。7日、カツオ島でグレ33〜45センチ8尾。白島、シオフキ島などの実績場でグレ30〜40センチ3〜8尾見込める。▽フィッシングベース海クン=電話0739(45)8450

■筏■堂の浦・徳島

 サヨリの良型(30〜35センチ)が100尾程度釣れている。サオは5メートル、ソデ針5号、タナ矢引き。エサはオキアミ&サシアミ。▽細川渡船=電話088(688)0401

■波止■神谷一文字・和歌山

 カゴ釣りでグレ30〜35センチ1〜5尾とウマズラハゲ30〜35センチ1〜3尾。潮次第でハマチ45センチ1〜2尾が期待できる。タナ6ヒロ。▽かみや荘=電話0738(65)1992

■ボート■紀伊長島・三重

 名倉湾内に手ボートで出てカマス好調。手こぎボートで同魚25〜42センチ30〜50尾。仕掛けは、市販ジグサビキ。要予約。▽石倉渡船=電話0597(47)0712

■伝馬船■印南・和歌山

 イサギ22〜38センチがいい人で20〜30尾。他にカワハギ、チャリコなどが交じる。船外機のルアー釣りでオオモンハタ(40センチ超)狙える。要予約。▽木下丸=電話0738(42)0313

■投げ■岸和田・大阪

 やや下降気味ではあるが、いよいよ今週末あたりまでが最後のチャンスだ。よければ30センチまでを8尾程度期待。エサは青イソメ一本で。▽岸和田渡船=電話0724(36)3949

 (大阪日日APG 川崎禎昭)



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