大森均の釣れ釣れ草

最後の一投で40センチ仕留める!

2022年1月21日

「磯釣りあるある」で須江へ転戦

最後に40センチのグレを仕留めた中村さん

 グレはこの時期、磯釣り一番の人気ターゲットだ。水温が20度を切る頃から釣れ始めるが、16〜20度の間で最も活性が高い。一般的に水温が低下すると動きは鈍くなり、水深のある磯際や、海溝などの流れの緩い場所で動かない。その反対に低水温が続いて、突如暖かい潮が流れ込んで2度でも上がろうものなら、これは大釣りの可能性が十分だ。17日現在で中紀の大引沖のアシカあたりで14度前後。南に下って黒潮の影響を受ける周参見から串本にかけては17〜18度。この時期、グレの好釣果が周参見以南に偏る理由はこういうわけがある。

▽磯釣りの条件

 対象魚グレの適水温は魚の事情。人間側の事情も都合もある。磯釣りは多くの場合、命を含む安全を渡船業者に委ねる。冬の北西風は三重や徳島では陸が壁になりその風波を和らげてくれるが、和歌山ではその影響を大きく受ける。徳島はベタ凪なのに和歌山では強い風、高い波で軒並み船止めなんてことは珍しいことではない。しかし、その境界がはっきりしない時は、とりあえず希望的観測で行ってみるという人が多い。

 それでもほとんどの場合、目的の釣り場は船止め休船。覚悟していたとはいえじだんだを踏むことになる。でも、せっかくの休みにどうしても磯釣りがしたい。そこで、その断念した釣り場から転戦できそうな釣り場を探す展開になる。地理的な形状で風波がわずかながらでもしのげる釣り場はこんな日は混み合う。これは磯釣り師ならほとんどの人が経験する「磯釣りあるある」である。

▽値千金の1尾

 高槻市に住む中村隆夫さんは、早々に大吉の釣運を望んで袋の磯に出かけた。勇んで出かけたが、前述の「磯釣りあるある」の典型的な推移をたどり須江に転戦。須江の渡船区域は串本大島で遮られた北西風に強い釣り場として、こんな時には釣り人が集まる。

 渡礁して釣り始めたが、まったく潮が動かない。魚の活性は極めて悪いと感じたという。「この潮では厳しいと予想して、できるだけ早い段階で釣れる条件を絞り込んで、基本に忠実に釣りをしようと心掛けました。また、まき餌とサシ餌をしっかり同調させることにも注意しました。あの手この手と引き出しを繰り出して、撤収前までに27センチと28センチのリリースサイズをやっと2尾釣りました。これまでと、あきらめて最後の一投を祈るような気持ちで振り込みました。『この一投で最後にします』と、同礁者に告げたその時でした。5メートル沖合をサスペンドするウキが海底に引き込まれました。このやりとりの際、先ほどの2尾とは明らかに違う強い引きに『40センチくらいありそう』と思わず声が出ました」と、中村さんは興奮気味に語る。

 磯に横たわるグレは、予想通り手計測でジャスト40センチの良型だった。この日、周囲の磯でもほとんど釣果がなかった様子からも価値が高い立派な1尾と言えよう。お見事!

週末のイチオシ気配

■船(1)■東二見・兵庫

 鹿ノ瀬に出るメバル期待(サビキ仕掛け)。良型(16〜28センチ)がいい人で15〜20尾。ガシラ2〜5尾もまじる。要予約。▽岩澤丸=電話078(942)1889

■船(2)■石鏡・三重

 ヒラメ好調。石鏡沖で同魚40〜70センチ3〜8尾。18日、同魚40〜83センチ9尾が竿頭。他にメジロまじる。エサは生きイワシ。要予約。▽幸徳丸=電話090(7303)5080

■船(3)■西宮・兵庫

 半夜便のアジ&メバル狙いがおもしろい。マアジ20〜30センチ10〜15尾、メバル15〜22センチ10尾前後見込める。要予約。▽釣人家=電話090(8794)1091

■磯(1)■梶賀・三重

 連日、45センチ超が釣れて、一発大物の期待ができる。30センチ超を含めると10尾程度の釣果はある。水温18.5度。▽榎本渡船=電話0597(27)2211

■磯(2)■尾鷲・三重

 全般的に下降気味。食いが落ちる直前に実績のあつた(19日現在17度台)が復調気配。グレ30〜40センチ2〜5尾期待できる。▽宮城野渡船=電話05972(2)1347

■波止(1)■北港・大阪

 寒スズキ期待。この時期エビ撒き釣りで60センチ超のスズキが1〜3尾見込める。他にフカセ釣りでチヌ40センチ超が2〜5尾。▽ヤザワ渡船=電話06(6573)7712

■波止(2)■水軒一文字・和歌山

 ガシラが短竿の探り釣りで19〜23センチを10〜20尾程度期待できる。また、25〜30センチのアイナメが1〜3尾まじる。エサはシラサエビ。▽水軒波止渡船組合=電話073(445)6064

■管理釣り場(1)■水無瀬川・京都

 アマゴの20〜23センチが連日20〜30尾前後の安定した釣果。19日、13番で20〜23センチ38尾。エサはミミズか生イクラ。エサは生イクラ。▽尺代漁協組合=電話075(961)6500

■管理釣り場(2)■芥川・大阪

 大阪市内から近い高槻の芥川が堅調。20〜40センチのニジマスが、エサ釣りで竿頭が30尾前後。エサは、イクラ、ブドウ虫。▽芥川漁業協同組合=電話0726(88)0224

■ワカサギ■余呉湖・滋賀

 多少日ムラはあるが7〜9センチが100〜500尾と全体的に釣果良好。17日、江土桟橋で900尾。エサは赤虫または紅サシ。▽漁業協同組合=電話0749(86)3033

 (大阪日日APG 川崎禎昭)



サイト内検索